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SOVが72.3%に急上昇!レイクのTwitter広告を活用した認知獲得事例

 新生フィナンシャルの運営するカードローン「レイク」。同サービスでは、競合他社と比較した際の認知の差に大きな課題を持っていた。今回はそんなレイクが実施したTwitter広告の活用について取材。同社は2022年6月に放映を開始した新テレビCMに合わせてTwitter広告も活用することで大きな成功を収め、その後も複数回にわたってTwitterの活用に力を入れている。本記事では、新生フィナンシャルのマーケティング部にてマーケティングセクションヘッドを務める河本氏に、施策の詳細やその結果を聞いた。

大事なのは第一想起の獲得

MarkeZine編集部(以下、MZ):最初に今回Twitterを活用するに至った背景について教えてください。

新生フィナンシャル株式会社 マーケティング部 マーケティングセクション ヘッド河本 博志氏
新生フィナンシャル株式会社 マーケティング部 マーケティングセクション ヘッド 河本 博志氏

河本:私たちはカードローンのサービスの中では競合よりも認知が劣後している状況でチャレンジャーの立場です。レイクブランドのさらなる認知向上のためには、他社よりもチャレンジングな取り組みをする必要があると考えています。

 その中で、新しいクリエイティブにお笑いコンビの千鳥さんをキャスティングする機会に恵まれたんです。このクリエイティブを最大限活用してレイクの認知を拡大するには、新クリエイティブの立ち上がり期における露出最大化と、話題化のためのネタ作りが必要だと考えました。そこで出てきたのが、ターゲットユーザー層である若者により近い場所でコミュニケーションができるTwitter広告の活用でした。

MZ:認知を拡大することが目的とのことですが、なぜ認知が重要なのでしょうか。

河本:弊社ではこれまでもインターネット広告をはじめ、様々な媒体を用いてお客様に発信してきました。しかしカードローンというサービスは広告を見てすぐ利用するものではなく、何かしら急にお金が必要になって初めて検討に至ります。そのため、検討時の第一想起を獲得していることが重要であり、認知目的の施策に力を入れています。

ティザー・ローンチ・サステインを踏まえたキャンペーン設計

MZ:では、どのようにTwitter広告を活用しているのでしょうか。

河本:普段広告に関して支援いただいている博報堂さんやTwitter Japanさんから知見をいただき、千鳥さんを起用したクリエイティブの認知を最速で最大にするためにティザー・ローンチ・サステインに分けて施策を展開しました。

 まず、放映開始日である6月30日の4日前から出稿したのはティザー広告です。ティザー広告では、熱量の高い千鳥ファンを中心にTwitterで話題を作り出していき、ローンチに向けて新CMの注目度を高めるために、千鳥さんが登場することをあえて隠したクリエイティブで「このタレントは誰でしょう?」と問いかけ、日付が進むにつれ徐々に正解がわかる設計にしました。

ティザー広告の一例

 そして、新クリエイティブローンチの6月30日にはブランド広告を1日の最初の広告として、タイムラインの一番上に表示できるタイムラインテイクオーバーと、トレンド欄に動画クリエイティブを掲載できるトレンドテイクオーバープラスを出稿することで、Twitter上での圧倒的リーチを獲得しました。

 さらに、同日から2週間フォロー&リツイートキャンペーンも行いました。先ほどのタイムラインテイクオーバーとトレンドテイクオーバープラスの遷移先に設定し、会話の波が続くことを狙いました。

画像左:ツイート
中央:トレンドテイクオーバープラス
右:トレンドテイクオーバー

OOHと連動したキャンペーンも展開

MZ:ありがとうございます。その後、8月と9月にもTwitterを活用したキャンペーンを行ったと聞いています。その施策についても教えてください。

河本:8月にはTwitter夏祭りを活用したプレゼントキャンペーンを、9月にはOOHと連動したキャンペーンをそれぞれ行いました。

 8月のキャンペーンではTwitter夏祭りに合わせ、千鳥の大悟さんからの残暑見舞いと称し、フォロー&RTしてくださった方全員へ夏を連想させる壁紙をプレゼントしました。また、その中から抽選で100名様にギフト券が当たるようにし、多くのエンゲージメントを獲得しました。

Twitter夏祭りのツイート

 9月のキャンペーンでは、渋谷や新宿など都内主要駅に設置した千鳥さんのOOHと連動したクリエイティブと連動した施策を展開しました。こちらの施策では、たくさんある大悟さんの顔の中から変顔を見つけてツイートしてくださった方には、当選確率2倍になる仕組みを入れました。

ブランド純粋想起が163%向上、サイト訪問数も増加

MZ:これらの施策の結果についてうかがえますか。

河本:まず6月のキャンペーンでは、新クリエイティブローンチ当日、Twitter上で千鳥さんの新クリエイティブが600万回以上再生されました。またレイクやテレビCMに関連する内容で7万5,000ものツイートが行われ、同業他社とのSOVは72.3%まで拡大しました。

 キャンペーンを起点とした発話が生まれ、Twitter利用者のレイクに対するブランド想起が高まり、今回Twitterを活用した狙い通り施策が成功しました。

 この成功を活かし実施した8月のキャンペーンでは、参加数もさることながら、Twitterさんが主催するイベントのTwitter夏祭りに協賛したことで、通常リーチできないTwitter利用者とのつながりが生まれました。複数回応募できる設計だった点もあり、インクリメンタルリーチも獲得できています。

 9月のキャンペーンでは、ユーザーさんから「おもしろい」というコメントをいただき、広告を設置した範囲外のユーザーさんにもご参加していただけました。

 これらのキャンペーンの結果、6月30日以降、広告純粋想起は165%、ブランド純粋想起は163%上昇し、サイト訪問者数も徐々に増加しています。また検索数の向上も確認できました。

Twitterに適しているのは単純明快なキャンペーン

MZ:一連のキャンペーンを通して、学びや気づきなどありましたらお聞かせください。

河本:6月のキャンペーンでは、ティザー広告のクリエイティブやキャンペーンのインセンティブの内容など細かいところまで上手く設計できたのは今後の施策の参考になりました。ただ、ローンチ後も同じクリエイティブで展開していたことでクリエイティブが摩耗し、徐々に参加数が低下する傾向が見受けられました。この点に関しては、ローンチ後にクリエイティブを適宜差し替えられるとなお良かったと思っています。

 その反省を活かし、8月のキャンペーンでは、3つのクリエイティブを用意し、期間を分けて変更を行ったことで、たくさんのユーザーさんに何度も参加していただくことができました。

 また、今回のキャンペーンでは千鳥さんをキャスティングしたことで、若い方に興味を持っていただくことができたのかなと感じています。我々は金融サービスを提供する企業として、若年層の方々に少しでもお金の知識をより理解していただきたい想いがあります。今回の千鳥さんは、そういった意味でも良いキャスティングになったと感じています。

Twitterなどデジタルメディアを活用して、認知の獲得を目指す

MZ:最後に今後の展望を教えてください。

河本:6月から9月にかけて複数回Twitterを活用したキャンペーンを行い一定の成果が出たため、11月にも千鳥さんを起用したクリエイティブの第2弾ローンチに合わせたTwitterキャンペーンを実施いたしました。今後も新たなクリエイティブのローンチ時には、垂直立ち上げにつながるようTwitterを積極的に活用していければと思っています。

 またTwitterは会話とつながりが生まれるのが特徴のSNSだと捉えています。先日も千鳥のノブさんが私たちのアカウントのツイートをリツイートしてくださり、そこを起点にユーザーさんとのコミュニケーションが生まれていました。

 そういった事例を踏まえ、他の企業さんやタレントさんともコミュニケーションを行い、話題を作り出していきたいです。

 その他にも、Twitterはイベント・季節に即したトレンドがあるのも特徴なので、Twitter夏祭りのような季節のモーメントに施策も実施していきたいと考えています。

Twitter上のモーメントを活かしたキャンペーンを行いませんか?

 今回の事例で採用されたTwitter夏祭りの他にも、Twitterでは年末のクリスマスやトレンド大賞といった大きなモーメントを活用したキャンペーン施策が実施可能なTwitter Holidayパッケージを2022年に提供しています。モーメントを捉えたマーケティングにご興味がある方は、今回の成功事例を参考にしていただき、ぜひ今後トライしてみてはいかがでしょうか。

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この記事の著者

タカハシ コウキ(タカハシ コウキ)

1997年生まれ。2020年に駒沢大学経済学部を卒業。在学中よりインターンなどで記事制作を経験。卒業後、フリーライターとして、インタビューやレポート記事を執筆している。またカメラマンとしても活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2023/01/05 10:39 https://markezine.jp/article/detail/40724