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ROASが140%改善⁉「SHOPLIST」が実現したリテールメディア戦略

 ECサイト・小売店舗における、新たな収益の柱として「リテールメディア」に注目が集まっている。欧米では広く浸透してきているが、日本では発展途上の状況だ。こうした中、ファッション通販サイト「SHOPLIST」は、ZETAが提供するリテールメディア広告エンジン「ZETA AD」を導入し、驚きの成果をあげているという。本記事では、CROOZ SHOPLISTの畑中氏、ZETAの出張氏、市川氏にその詳細を伺った。

リアル・ECともにデータの連携が求められるアパレル業界

──今回はCROOZ SHOPLIST(以下、SHOPLIST)様に、ECサイト内における広告活用について伺います。まずは、アパレル業界における直近の動きについて教えてください。

畑中(SHOPLIST):コロナ禍の影響もあり2020年頃から各社がECサイトを強化するためにシステムに投資する動きがありました。昨今実店舗を持つブランド様では実店舗とECサイトの双方に良い影響をもたらせるよう、店舗とシステム面の連携を強化しているところが多い印象です。

 一方で、ECサイトがメインのブランド様では低価格帯~中価格帯で商品を展開するところが多いため、「価格+α」の差別化に力を入れる動きが加速しています。例を挙げると、インフルエンサーとコラボをしたり、トータルコーディネートを含めた商品画像を掲載したりと、より目を引く商品の見せ方を模索する動きがあるように感じます。

CROOZ SHOPLIST 株式会社 営業MD本部 本部長 畑中庸平氏
CROOZ SHOPLIST 株式会社 営業MD本部 本部長 畑中庸平氏

畑中(SHOPLIST):加えて在庫管理に関しては、より一層効率化が求められているように感じます。大きなトレンドとしてSDGsの流れがあり、自社EC・各社ECモール・実店舗を含めたシステム面の在庫管理・連携の流れは強く出ていますね。

確度の高い、新しいユーザーとのタッチポイントを創出

──欧米の小売市場では、リテールメディアが話題となっていますが、貴社の期待値や実態はいかがでしょうか。

畑中(SHOPLIST):ブランド様の販売計画に合わせて活用できるコンテンツになることを期待しております。

 たとえば、主力商品の在庫状況に合わせて広告を活用することで、当初の計画通りに進行できます。また新商品の販売や季節の変わり目に合わせて広告を活用すれば、どのくらいのポテンシャルを秘めた商品なのかをいち早く判断することが可能です。結果、その後の在庫コントロールがしやすくなります。こうすることで、機会損失を最小限に抑えられるだけでなく、膨大にある商品の中からブランド様の主力商品とユーザーのマッチングを創出できると考えております。

 一方で、広告枠を増やしすぎるとユーザーにとってはノイズとなってしまう可能性があります。多すぎず少なすぎずの良いバランスはどこなのか、社内でもたびたび話題に挙がります。最適なバランスとは何なのか? ユーザーに広告商品をネガティブではなくポジティブなコンテンツとして受け取っていただくにはどうずればいいか? と模索を続ける必要があると思っています。

──SHOPLIST様のお話を受け、ZETA様はリテールメディアに関してどのように考えていますか。

出張(ZETA):これまでECサイトは、販売ツールとして捉えられていましたが、「リテールメディア」という新しいメディアと再定義されつつあります。だからこそECサイトには、「ブランドが売りたい商品を売る」と「ユーザーが欲しい商品を買う」のバランスが必要で、自然なコミュニケーションの場にしていくことが求められています。

 しかし個人情報保護の観点から、広告配信に活用するユーザー情報は、増々取れなくなっています。そこでファーストパーティーデータを活用し、お客様と欲しい商品をマッチングさせることでより良いコミュニケーションを図れるのだと思います。

ZETA株式会社 執行役員副社長 博士(情報科学) 出張純也氏
ZETA株式会社 執行役員副社長 博士(情報科学) 出張純也(でばり・じゅんや)氏

市川(ZETA):アパレル業界ですと、お客様が求める価格感も大きく関わってくると思います。たとえばシャツであっても、1万円以下で探す方もいれば、1万5,000円以上で探す方もいます。ユーザーが求めている価格帯での広告の出し分けも重要になってきますね。

広告掲載面を充実させ、新たな売上の柱を

──SHOPLIST様では、リテールメディア広告エンジン「ZETA AD」を実装していると伺っています。どのような背景・課題感から検討されたのでしょうか。

畑中(SHOPLIST):リテールメディアの広告売上を強化したいと以前から思っており、サイトの規模が拡大するにつれて広告掲載面をもっと増やしたいと考えるようになりました。

──ZETA様はどのような提案を行ったのでしょうか。

市川(ZETA):当初、広告掲載面を増やしたいというオーダーに加え、広告を表示させるタイムラグやサーバーの負荷の観点も気にされていました。「ZETA AD」であれば、これらの懸念点が全てクリアできることをお伝えいたしました。

ZETA株式会社 執行役員 営業部ゼネラルマネージャー 市川敬貴氏
ZETA株式会社 執行役員 営業部 ジェネラルマネージャー 市川敬貴氏

──「ZETA AD」導入の決め手を教えてください。

畑中(SHOPLIST):以前からZETA様のEC商品検索・サイト内検索エンジン「ZETA SEARCH」を導入しており、その精度の高さから安心感がありました。加えて「ZETA SEARCH」で貯めてきた膨大な情報を広告に活かせる点が導入の決め手となりました。

──「ZETA AD」の特徴を教えてください。

出張(ZETA):「ZETA AD」は、検索クエリを分析し、消費者心理を捉えた広告を実現するマーケティングソリューションです。商品を検索した際、検索結果として表示される商品と広告が、ユーザーにとって違和感のない形で表示できることが大きな特徴です。

広告を活用し、セレンディピティを生み出す

──「ZETA AD」の導入はいつからスタートし、どのような点に気をつけたのでしょうか。

畑中(SHOPLIST):2023年1月に正式に「ZETA AD」の導入が決定し、2023年4月1日にリリースしました。

 また、お客様が違和感を覚えることのないように細心の注意を払いました。加えて、同じような商品が並んでしまわないこと、ユーザーの求める商品(カテゴリ、デザイン、価格帯など)が表示されるように気をつけました。

──ZETA様はどのようなご支援を行っているのでしょうか。

出張(ZETA):性能に余裕を持たせてSHOPLIST様のやりたいことを、かなえられる設計にしました。加えて、以前SHOPLIST様が使っていたツールのインターフェースを踏襲しました。

 導入後は、広告で表示される商品のブランドが散らばるように調整したほか成果を重視しすぎた表示にならないようにすることで、セレンディピティが生まれるようにしています。

広告全体のROASが140%改善

──「ZETA AD」導入後の効果や成果は、いかがでしたか。

畑中(SHOPLIST):CTRとROASは140%改善、クリック後の購入率は150~160%増となりました。ROASは多い時には1,000%を超える成果が出ています。

 ユーザーが求めている商品や購入につながるアイテムの広告をしっかりと出すことは、できているように思います。

 また、表示される速度が遅くなることを懸念していましたが、そういった声がお客様から一度も届いていません。また、システム側からもサーバーの負荷に関するアラートが上がってきていないところも「ZETA AD」を導入して良かったポイントです。

市川(ZETA):クリック数や購入数に加えてROASも伸びており、好循環となっていますよね。

──今回の学びを教えてください。

畑中(SHOPLIST):「広告機能を使えば、それに見合った実績が出せるようになる」状態が作れるようになりました。それにより、ブランド側から感謝のお声をいただきました。

 広告経由流通額も20倍以上となり、良い結果が出ています。これらを踏まえて他のブランドへの広告営業にも力を入れ始めました。もっと早く「ZETA AD」を導入すれば良かったなというのが率直な気持ちですね。

──同施策の成功要因について伺えますか。

出張(ZETA):「ZETA SEARCH」のデータとも連携することで、ファーストパーティーデータを活用し、広告を最適化できている部分もあります。「どの商品を売りたいか」「どの商品が実際売れているのか」もわかった状態で広告を出しているのでこの状態でクリックされないわけがないのですよね。

新しい発見ができる状態を作っていく

──最後に、今後の展望や展開についてお話しください。

畑中(SHOPLIST):お客様にとって、新しい発見になるようなコンテンツになればいいなと思っています。SHOPLISTでは50万点以上の商品を取り扱っていますが、ユーザーはすべての商品を見ることは不可能です。そのため、「ZETA AD」を利用して、良い出会いを生み出せる状態を作っていきたいです。

 ブランドの目線では、自分たちが広めたい商品をしっかりとお客様にお届けできる状態を作っていきたいと思っています。

市川(ZETA):引き続きSHOPLIST様の、売上最大化に貢献していきたいです。加えてリテールメディア領域をけん引できるよう、様々な情報をこれからも積極的にお届けします。加えて、各ソリューションやデータを連携し、立体的なプロモーションを行えるような仕組みを作ることで、お客様の満足度を高めていきたいと考えています。

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この記事の著者

MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:ZETA株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2024/01/10 11:00 https://markezine.jp/article/detail/44123