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広がる企業の音声活用!聴覚に訴えるマーケティングを探る

市場規模が4年間で35倍 急拡大する日本のデジタル音声広告をSpotify広告グローバル責任者が語る


アーリーアダプターによる広告活用で効果を実証する

——特に日本のどういった業界の企業にSpotify広告を活用してほしいと考えていますか?

 すべての業種、企業に使用してほしいと考えていますし、非常に活用の幅があると考えています。

 しかし先述の通り、デジタル音声広告はまだまだ未成熟な市場ですので、他の市場と同様で、テクノロジー、エンターテインメント、消費財を扱う企業がアーリーアダプターとして利用してくださる傾向にあります。

 たとえば、現在Spotify広告を活用いただいているKDDI様は、同社のイメージキャラクターである「三太郎」の10周年を記念して、10年間のCM楽曲をSpotify上でオリジナルブプレイリストとして展開されました。過去の楽曲を聴きながら、当時の出来事を思い出してクスッと笑ったり、少し切なくなったり、ずっとそばにauがいた事を想起させるような施策になっています。この施策は、「印象に残った」、「auに親しみやすさを感じた」など、ユーザーから好意的な評価を得られていると聞いています。

 既にいくつもの企業がこのような取り組みを行っており、Spotifyの音声広告に価値を見出してくださっています。このような企業に音声広告をご活用いただくことが日本市場でのさらなる事例創出や価値の実証につながっていくと考えているので、今後も多くの企業に積極的に活用していただきたいと思っています。

多くの人にとって「音声広告=Spotify広告」を目指す

——今後のSpotifyの戦略をグローバル市場と日本市場でそれぞれお聞かせください。

 まず、グローバル市場においてお話しすると、Spotifyの広告ビジネスは16億3,000万ユーロの規模に成長し、現在もまだ成長を続けています。今後、数年のうちには広告収益だけで100億ユーロを超えることも想定しており、Spotifyにとって非常に重要なビジネスになることは明白です。そんな広告事業を長期的に成長させていくために、次の四つのことに精力的に投資を行っていく予定です。

  • 日本を含む国際市場での成長
  • テクノロジー
  • ポッドキャストプラットフォーム
  • 大企業だけではなく中小企業向け広告

 一方、日本においては、デジタル音声広告の需要創出に注力していきたいと思います。そのためにも、継続的に投資を行っていく予定です。その戦略の一つとして、既に確立されたデジタルメディアプラットフォーム出身の人材を迎え、国内ビジネスのリーダーシップチームも確立・強化しました。

 また、Spotifyのビジネス戦略において、多様な企業とパートナーシップを強化することは非常に重要になります。今後、日本の広告代理店との関係強化にもさらに注力していきたいです。このような戦略を通して、多くの人から音声広告=Spotify広告と認識してもらえるようなプラットフォームを目指していきたいと思います。

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この記事の著者

土屋 典正(編集部)(ツチヤ ノリマサ)

法政大学法学部を卒業。新卒で人材派遣の会社にて営業職を経験し、翔泳社に入社。MarkeZine編集部に所属。 

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/02/20 16:18 https://markezine.jp/article/detail/44203

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