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「商品推し」も今は昔。リアル店舗の集客コストを10分の1にする、来店動機の高め方

2012/07/20 11:00

 スマートフォンを使って来店検知するポイントサービス「スマポ」を展開するスポットライト代表取締役の柴田陽氏は、買い物を楽しくするサービスを手掛けてきたシリアル・アントレプレナーです。今回は「来店動機」にフォーカスして、ネットとリアル店舗における消費者心理の違いを考察します。

スマートフォンの出現で、消費者にどんな変化が起きたのか

 ここ最近の傾向として、「消費者の来店動機を高めるのが難しくなっている」という話を耳にする機会が増えました。従来の集客の定番と言えば、メーカーとのタイアップや協賛を受けながら特定の商品(たとえば新製品)を訴求することで、消費者の商品への興味を喚起し、店頭がその受け皿となって集客をするかたちをとっていました。

 一方で現在は、メーカーのCMが「詳しくはWEBで」と終わることで象徴されるように、新製品の訴求を行うと、多くの消費者はウェブに流れてしまうことになります。某電機メーカーのオンライン販売比率は近年では20~30%、新製品販売時などは瞬間風速的に40%を超えることも不思議ではない状況となっています。

 スマートフォンを24時間肌身離さず持っている人口が増えるなかで、この傾向はいっそう強まっています。広告等により商品への興味が高まったとしても、スマートフォンで商品情報が得られてしまうがゆえに、その興味は店頭に行くまで持続せず一時的なものにとどまってしまい、小売店の店頭に足を運ぶまで興味が持続しない時代になりつつあります。

 これまで密接な関係にあった購買動機と来店動機が分離しつつあるという状況が、リアル店舗への集客を難しくしている一因になっているといっても過言ではありません。

 もう1つの要因は、店頭での値引きの常態化によって、値引きが来店誘因として弱くなりつつある点があげられます。典型的なスーパーマーケットの話を例にすると、従来であれば「本日は牛乳が1パック100円です。お一人様3本まで」のようなセールに対して、主婦を中心として多くの人が売り場に足を運んでくれました。

 もちろんそこには、ついでに肉や野菜などを買ってもらいたい店舗側の意図があります。しかしそれも、長引くデフレの影響で値引きが常態化し、消費者も「安くて当たり前」と思うようになってきます。

 さらに本当に安いかどうかは、ネットで検索すると簡単にわかってしまいます。家電の場合で考えると、価格.comショッピッ!を見れば一番安いお店はいつでも見ることが可能です。ただ「安い」と謳っただけでは、実際にお店に行く動機につながりにくいのが現状なのです。


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