NTTデータ経営研究所は、経済産業省からの委託を受け、「平成23年度我が国情報経済社会における基盤整備(電子商取引に関する市場調査)」を実施。2012年8月28日、経済産業省は本調査結果を公表した。
日本の電子商取引市場の実態、日本、米国、中国の3か国間の越境電子商取引の市場規模ならびに利用実態等について本調査を実施。
国内の2011年の広義のBtoB―EC市場規模(※1)は、対前年比100.6%の258兆円。前年より0.6ポイント増加し、24.3%。また、2011年の狭義のBtoB―EC市場規模(※2)は171兆円。前年より0.5ポイント増加し、16.1%。
(※1)広義の電子商取引とは「コンピューターネットワークシステムを介して、商取引が行われ、かつその成約金額が捕捉されるもの」。
(※2)狭義の電子商取引とは「インターネット技術を用いたコンピューターネットワークシステムを介して、商取引が行われ、かつその成約金額が捕捉されるもの」。
国内の2011年のBtoC―EC市場規模は、対前年比108.6%の8.5兆円。EC化率は前年より0.3ポイント増の2.8%となり、商取引の電子化が引き続き進展していると言える。
また、中国の消費者による越境EC(日本・米国)の購入額は合計2,331億円。その内訳は日本サイトから購入する市場規模は1,096億円、米国サイトから購入する市場規模は1,235億円。
このほかに、日本の消費者による越境EC(米国・中国)の購入額は合計145億円、米国の消費者による越境EC(日本・中国)の購入額は合計1,075億円であった。
アンケート調査の結果等から、2020年時点の「インターネット利用率」「EC利用率」「越境EC利用率」の発展状況により、4通りのパターンを想定し、今後の越境ECにおけるポテンシャルを推計。その結果、日本の事業者から中国の消費者への越境EC市場規模について、最も拡大すると仮定した場合、約2兆円に達すると推計され、日中間における越境ECは大きな可能性を有していると言える。
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