Criteoは、2017年第3四半期のグローバル・コマース調査の分析結果を発表した。同調査は、様々なデバイス上でブラウザやアプリを使い分けながらオンライン・ショッピングを行う、日本並びに世界の消費者の実態を調べたもの。
その結果、ショッピング用の専用アプリと強力なモバイルWebサイトを提供している小売事業者が、消費者のモバイルデバイスを通じたショッピングにより大きな影響を与えていることが明らかになった。
モバイル上で売れてる商品カテゴリーは
2017年第3四半期におけるECサイトの売上のうち、サブカテゴリー別モバイル売上シェア(アプリを除く)は、健康/美容が70%で最も高く、このほかファッション/ラグジュアリーが68%、HOMEが64%、量販店が48%、スポーツ製品が42%となった。
日韓では、アプリがモバイルでの購入をリード
日本と韓国からなる北東アジア地域では、商品を購入するためのスマートフォンアプリを提供している小売事業者がモバイルデバイスにおけるEC取引をリードしており、全体の80%の取引を占めていることがわかった。
また、北東アジア地域での「Eコマース取引における各環境の比率」は、モバイル版Webが39%、アプリ内が41%、PCが20%と、モバイルを通じた取引が全体の8割を占めることが明らかになった。また、「モバイルEコマース取引におけるアプリの比率」は、全体の52%で、アプリによる取引がモバイル版Webを上回った。
アプリ内取引の比率をグローバルで見ると、昨年と比較して急増しており、2016年第3四半期が28%だったのに対し、2017年第3四半期では46%となり、昨対比で64%の増加となった。
勤務時間はPCから、夜間や週末はモバイルからの売上が高い結果に
デバイス種類別・時間別売上では、勤務時間帯に入る8時から夜20時まではデスクトップPCの使用による売上比率が高く、それ以外の時間帯においてはモバイルデバイスによる売上の比率が高まることが明らかになった。
また、デバイス種類別・曜日別売上では、週末にモバイルデバイス、特にスマートフォンによる売上が大幅に増加する傾向が見られた。
35%がクロスデバイスでの購入
日本国内において、PCを通じた最終的な商品購入取引のうち、全体の27%において、取引前にモバイルデバイスを通じて同一の商品がクリックされていることが明らかになった。
一方、別のPCで取引前にクリックしている割合は8%となった。クロスデバイスが当たり前となった今日において、ユーザーの購入経路を理解するための、デバイスを横断したデータ結合は不可欠だということがわかる。
デバイス横断のデータ統合で一人あたりの購入金額は19%増加
日本国内におけるEC取引において、ユーザーの目的に合わせて同一人物が使用する複数デバイスを横断してデータを結合すると、ユーザー一人あたりの購入金額は全商品カテゴリー平均で19%増加することがわかった。
特に増加が顕著なのはファッション/ラグジュアリーカテゴリーで、全体平均を15%上回る34%増という結果となった。
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