NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションは、総合型旅行会社およびネット専業型旅行サービスの利用者を対象に、顧客ロイヤルティを測るネットプロモータースコア(NPS)の「ベンチマーク調査2018」を実施した。
ジャルパック、楽天トラベルがそれぞれ最高値を獲得
総合型旅行会社7社(詳細は下部に記載)のうち、NPSで1位を獲得したのは日本航空グループ会社の「ジャルパック」。なお、7社のNPS平均は-13.6ポイントだった。
また、ネット専業型旅行サービス(Yahoo!トラベル/一休.com/じゃらんnet/楽天トラベル)の中で最も高いポイントを獲得したのは、「楽天トラベル」で-11.7ポイント。4つのサービス内のNPS平均は-18.7ポイントという結果になった。
コスパ以外にも、実際の"体験の品質"が重要な要素に
満足度と重要度を項目別に分析したところ、総合型旅行会社において、重要度が高いにもかかわらず満足度が伸びなかった項目は、「コストパフォーマンス」だった。次いで、「キャンペーンなどの特別割り引きプラン」「旅の品質の高さ(現地を含めたスタッフの対応など)」が並んだ。
ジャルパックは多くの項目における満足度で最高値を獲得しており、特に「提供されているプランへの信頼感」「旅の品質の高さ」が評価された。
ネット旅行サービスでは、「支払いの安全性」をユーザーは重視
ネット専業型旅行サービスでも、同様に「コストパフォーマンス」において、重要度と満足度のギャップが見られた。その他、「支払いの安全性」「キャンペーンなどの特別割引プラン」といった項目がユーザーの満足度につながることがわかった。
楽天トラベルは、「コストパフォーマンス」「キャンペーンなどの特別割引プラン」で高い評価を得るとともに、「品ぞろえの幅広さ」「予約のしやすさ」など、旅を計画する段階での利便性が支持された。
One to Oneでのアプローチが推奨度を大きく左右
続いて、ロイヤルティセグメント別に分析を実施。その結果、「批判者」においては、「コストパフォーマンス」の満足度が特に低く、コスト要因への不満が推奨度を押し下げる結果となった。
一方「推奨者」においては、総合型では「予約後のアフターフォロー」、ネット専業型では特に「レコメンドの適切さ」の満足度が高いことが判明。ユーザーに対する個別のアプローチへの高い評価が、推奨度を押し上げることがわかった。
「推奨者」は「批判者」に比べ、年間支払額が"2倍以上"に
最後に、過去1年間に対象の旅行会社に対して支払った旅行代金を調査。すると、総合型旅行会社では「推奨者」は「批判者」の約2.6倍、ネット専業型では約2.4倍の旅行代金を支払っていることが明らかになった。比べて、「中立者」は、総合型では「批判者」の約1.2倍、ネット専業型では約1.3倍の利用金額にとどまる結果になった。
【調査概要】
<総合型旅行会社部門>
調査対象:ANAセールス、エイチ・アイ・エス、JTB、近畿日本ツーリスト、ジャルパック、日本旅行、阪急交通社 ※アルファベット順・50音順
調査対象者:インターネットリサーチモニターのうち上記旅行会社の利用者(過去1年以内)
調査方法:リサーチによる非公開型インターネットアンケート
調査期間: 2018年8月17~23日
有効回答者数: 3,362名
回答者男女比:男性50.9%/女性40.1%
回答者年代別の割合:
20代以下:14.3%、30代:14.4%、40代:14.7%、50代:15.8%、60代以上:40.8%
<ネット専業型旅行会社・サービス部門>
調査対象:Yahoo!トラベル、一休.com、じゃらんnet、楽天トラベル ※アルファベット順・50音順
調査対象者:インターネットリサーチモニターのうち上記旅行会社の利用者(過去1年以内)
調査方法:リサーチによる非公開型インターネットアンケート
調査期間: 2018年8月17~23日
有効回答者数:1,919名
回答者男女比:男性52.9%/女性47.1%
回答者年代別の割合:
20代以下:9.4%、30代:16.8%、40代:20.9%、50代:18.3%、60代以上:34.6%
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