ガートナーは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による混乱を受けて取締役会の69%がデジタル・ビジネス・イニシアティブを加速させたとの調査結果を発表した。
同調査では、取締役会の大多数(67%)は、テクノロジー関連予算が増加すると予測する一方、マーケティングや人事などの部門では予算が削減されると見込んでいるという。また、2020年のIT予算が約7%増加するという結果になった。
アナリティクスと人工知能 (AI) については、パンデミックの影響を受け企業が新たなリモートワーク・ファーストの環境で意思決定の向上のために活用するのに伴い、「ゲーム・チェンジャー」の役割を果たし、ITが強化されていくと予測。COVID-19の感染拡大をきっかけに、今後2年間は、デジタル・テクノロジ・イニシアティブが取締役会にとっての最大の戦略的ビジネス優先課題となり、カスタマー・エンゲージメントとリモート・ワークフォース管理がそれに続く課題となると同調査では述べられた。
また、調査の回答者の86%は、戦略的なビジネス優先課題に対処する上で、テクノロジが革新的な役割を果たすと考えていることがわかった。そのためガートナーは、ほとんどの企業が長期にわたってCOVID-19に対応するために、「最高デジタル責任者(CDO)」の役割を新たに設置すると見込んでいる。
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