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「2021年に活用を始めないと乗り遅れる」電通天野氏に聞くTikTok活用の今

TikTokはコンテンツ・クリエイティブ至上主義

MZ:以前よりもTikTokを活用したマーケティングに取り組みやすい環境になっているんですね。では、TikTokを活用する際他のSNSとどのように使い分けるのが良いのでしょうか。

天野:コンテンツを新たに用意するコストや余裕がない場合には、テレビCMなど他の媒体で使っている動画をそのまま展開する、もしくは縦型動画に再編集する形でも、高いターゲティング精度とリーチ力で十分に効果は引き出せると思います。なぜなら、短尺動画と15秒のテレビCM素材の親和性が高いためです。

 ただ、より高い成果を追い求めるのであれば、TikTokユーザーの短い動画で役立つ情報を得たい、おもしろいコンテンツを見たいというインサイトを踏まえたコンテンツ・クリエイティブ制作も必要だと思います。

 TikTok上のほとんどの動画が短尺になるので、短い時間で訴求ポイントを明確に伝えていかないといけません。商品の強みや実際の使い具合、ユースケースなどを短い時間で解像度を高く伝えられると効果も高まります。

 また、TikTokはコンテンツ・クリエイティブ至上主義と言えます。他のSNSの場合、フォロワー数がある程度増えないとコンテンツが見られないコールドスタート型ですが、TikTokはユーザーの多くが「おすすめ」を見ているため、フォロワーがまったくいなくても動画の再生数を伸ばせる可能性があります。

 これから活用を始める企業にとっては、フォロワー増加などを頑張る必要がないため敷居は低いとも言えるのではないでしょうか。

TikTokは短期間での盛り上がりが必要

MZ:TikTokはコンテンツ・クリエイティブ至上主義とのことですが、ではどのような動画を作っていく必要があるのでしょうか。

天野:短い時間で起承転結の展開を作り、盛り上がりのポイントを用意することが求められます。あえて単純化するなら、Instagramで必要なのが「映え」だとすると、TikTokには「盛り」が求められるというわけです。

 TikTok上の動画を見ると、多くのクリエイターの方は動画にきちんとオチを付けています。また、あえてオチを付けないでユーザーからのコメントによる突っ込みを生む方もいます。そのようにユーザーが最後まで離脱しないよう、驚きの期待感を持続してアテンションが継続する構造になっていることがわかります。企業が公式アカウントや広告で発信する際も、この点は非常に大切です。

 ただ、いきなりそのような動画を作るのはハードルが高いと思いますので、最初は商品紹介動画やレビュー動画など、クリエイティブジャンプをそこまで仕込まない形の動画でも十分です。

 また、クリエイターとコラボレーションしてTikTokと親和性の高い動画を制作する手もあります。その際はクリエイターの特性と商品・ブランドの間にどのような接点があるのかを考えることが求められます。

 フォロワー数が多い、動画が再生されている人気の人なら誰でも良いわけではありません。きちんと自分たちの訴求したい内容に合わせて、そのスタイルに近いコンテンツを投稿しているクリエイターをキャスティングすることが重要です。ファンもその辺りが満たされていない動画は楽しんでくれません。

 そして、彼らにきちんと伝えてほしいポイントを説明しましょう。その先は、クリエイターの自主性をある程度尊重すればクオリティの高い動画が完成するはずです。

MZ:では、最後に読者の皆さんにTikTok活用に関するアドバイスをお願いします。

天野:今後ますますショートムービー領域は盛り上がっていきますし、その動向や考察をまとめた私の新著『ビジネスはスマホの中にある―ショートムービー時代のSNSマーケティング―』(世界文化ブックス、2021年12月刊行予定)をお読みいただくと、本日語り切れなかったポイントが伝わるかと思います。

 新しいサービス全般にあてはまることですが、活用が早いほうが試行錯誤もできてナレッジも溜まりますし、競合も少ないためチャンスも大きいと言えます。特にこの領域においては、「まずやってみよう」は精神論ではなく、重要な戦略に他ならないのです。

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2023/12/21 15:47 https://markezine.jp/article/detail/37145

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