1月24日、個人向け家計簿サービス「Zaim」を運営するZaim社は、家計簿データから調査した一般生活者の暮らしにおけるDXの浸透を計測する独自の「DX指数」における「エンタメ」領域を調査し、ステイホームの影響をダイレクトに受けた支出傾向を公開した。
同社は全国のZaimユーザーを対象にレシート撮影および手入力で登録した記録、ECサイトやクレジットカードから自動取得した購買記録を統計対象に、利用者の生活におけるデジタルサービスの浸透を数値化するZaim「生活DX指数」調査を継続的に実施している。
今回の調査では、家計簿記録の内「エンタメ」カテゴリに登録されたデータ(※1)を対象に、月ごとの支出総額に占めるデジタル(※2)サービス利用割合を「DX指数」とした。
※1「エンタメ」カテゴリの集計対象は「レジャー」「イベント」「映画・動画」「音楽」「漫画」「書籍」「その他」、加えて「インターネット関連」ジャンルと「その他」カテゴリにおける「デジタルコンテンツ」
※2「デジタル」は配信サービス、電子媒体などが含まれ、「非デジタル」はその他の購買チャネルでの購買と定義
エンタメ領域のDX指数はコロナ禍前の2.9%から7.5%まで上昇
現時点での推移をまとめたところ、新型コロナ感染症防止にてステイホームが広がった2020年3月に大きくデジタル化が進み、2.9%で推移していたDX指数は、2020年4月に7.5%まで上昇。その後、非デジタルの回復もあって直近1年は4.3%で推移している。
切り口を変え、2019年1月を基準としたDX指数(デジタル)の変化率を見ると、現在も1.5倍程度の水準を保っている。非デジタルは同時期に大きく減少したものの、その後2020年夏に向けて急回復し、2020年8月以降は2019年当時と変わらない水準を維持している。
2021年の「電子漫画」「音楽配信サービス」支出、2019年比で約2倍に
「エンタメ」内ジャンル内訳としては、「電子漫画」や「音楽配信サービス」はステイホームの広がりと共に増加の勢いが加速し2019年と比較し2021年は約2倍に支出が拡大した。非デジタルの「カラオケ」「映画館」は、コロナ禍より大きく減少し、水準は依然として戻らず低迷しており、引き続き三密傾向のエンタメサービスは嫌気されているとみられる。
なお、「音楽」ジャンルについては2020年7月に一部配信サービスが年間プランを導入したことにより、一時的に支出金額が拡大しているとも考えられる。
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