SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第100号(2024年4月号)
特集「24社に聞く、経営構想におけるマーケティング」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

業界キーパーソンと探る注目キーワード大研究(AD)

潜在層の“曖昧な感情”を捉える ヤフーと電通デジタルが啓蒙する「セレンディピティ・マーケティング」

顕在層より潜在層の方が高CTRという結果も

MZ:具体的には、どのような施策が可能になるのでしょうか?

宮村:大きく2種類のソリューションがあります。

 一つは、ニュースを見るというユーザー行動データを使う「ニュース閲覧ターゲティング」です。ヤフーには「野球」「自動車」など多くの記事を分類した「テーマ」と呼ばれるカテゴリーがあり、その膨大、かつ多様な種類を持つテーマを選択し、マーケティング施策に活用いただいております。テーマごとの閲覧者を潜在層としてセグメント化し、ターゲティング広告の配信リーチ数や顕在への展開率のレポーティング、また検索データ等と組み合わせたインサイト分析の利用も考えられます

ニュースフォロー
Yahoo!ニュースではユーザーが「テーマ」をフォローしてその関連ニュースをリストで見ることができる。この画像は「野球日本代表」のテーマをフォローしている場合の表示イメージ

宮村:もう一つは、ニュース媒体という面の価値の特性を活かした、「トピックスPR」という新しい広告枠です。ブラウザ版Yahoo! JAPANトップページとYahoo! JAPANアプリの最上部にある「Yahoo!ニュース トピックス」を活用します。ヤフーで最もユーザーの注目度が高いこの枠の中に、企業様に出稿いただけるプロモーション枠を作りました

画像を説明するテキストなくても可
「Yahoo!ニュース トピックス」内のプロモーション枠(赤枠は本説明用に挿入)

MZ:潜在層へのリーチが強みとなるセレンディピティ・マーケティングですが、実践的な活用に詳しい電通デジタルのお2人から見てどのような価値があると考えますか。

井口:ニュースデータを使う取り組み方は、世の中のモーメントを捉えられますし、従来よりもユーザーの感情により近くで寄り添っている印象を感じます。

 たとえばZ世代はタイパ重視が特徴といわれ、動画を見るにしても2倍速で見たり、情報収集も自分の興味あるものだけを取りに行ったりする傾向があります。でもそれでは、自分が気づいていなかったけれど、実は興味があったといった新しい出会いは減っていく。そこを捉えるのはユーザーにとっても企業にとってもポジティブだなと思います。

坂戸:私もYahoo!ニュースのユーザーの一人ですが、ニュースを見ているときは本当に何となく見ていて、まさに思いがけない出会いがあるなと感じています。ただしマーケティングへの活用を考えると、ポリシーなどの面でニュースデータは容易に扱えるものではなく、上手く使える方法を以前から考えていました。今回はニュースデータを広く使えるような座組を作っていただけたので、活用を広げられています。

坂戸氏
株式会社電通デジタル プラットフォーム部門 プラットフォーム1 部 Yahoo!グループ 坂戸美輝氏
井口氏と同部署でヤフーのアセットを活かしたソリューションの検討や社内での活用推進を行う。主にデータの活用、広告の活用を担当する

MZ:電通デジタルさんでは今回各ソリューションの提案を行っていく中で有効な手段として判断するためにどのような工夫がありましたか? もし検証のデータなどがあればご提示ください。

坂戸:セレンディピティ・マーケティングを広く認知、理解してもらうことを目的として、広告配信の設計部分を電通デジタルでお手伝いさせていただきました。

 その過程で、効果検証の実験も行っています。仕事としてマーケティングに関わっている顕在層に広告配信すると同時に、Yahoo!ニュースでマーケティング関連のニュースを見ている方を潜在層として同じ内容の広告を別途配信し、その差異を検証しました。

 もちろん顕在層のほうが完視聴率が高く、サイト来訪後の滞在時間も長いなどターゲットユーザーの質は高いのですが、潜在層もユーザーの質が低いわけではありません。むしろ潜在層は配信の母数が大きいので、リーチ数が多いのはもちろん、クリック数、完視聴数は引けを取らない数字が出ています。特に、CPCについては顕在層の1/3程度、CTRについては、ニュース閲覧ターゲティングの方が実は1.5倍ほど高い数値です。現在も改善に向けて検証を続けていますが、全体効率を一定維持しながら効率よくリーチを拡大できている点はポジティブに受け止めています。

次のページ
「無意識な検討段階から顕在化まで」長期目線で捉える戦略を実現

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
関連リンク
業界キーパーソンと探る注目キーワード大研究連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

落合 真彩(オチアイ マアヤ)

教育系企業を経て、2016年よりフリーランスのライターに。Webメディアから紙書籍まで媒体問わず、マーケティング、広報、テクノロジー、経営者インタビューなど、ビジネス領域を中心に幅広く執筆。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:株式会社電通デジタル

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2023/09/13 10:00 https://markezine.jp/article/detail/42775

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング