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AIが瞬時に「正解」を導き出す時代に、生活者の心を動かす独自の「別解」をどう生み出すか──。
博報堂DYグループは、長年培ってきた「生活者発想」とクリエイティビティに最先端のテクノロジーを掛け合わせることで、この問いに挑み続けている。
「人間中心(Human-Centered)」を掲げる独自のAI開発哲学から、多様なテクノロジー人材が躍動する組織カルチャー、そしてビジネスを革新する最新のクライアント事例までを集約。人とテクノロジーの共創が切り拓く、マーケティングの未来と最前線をお届けする。
Human-Centered AI:効率化の“その先”へ
AIが世界を席巻して約3年。北米ではAI投資の増大により、大規模な人員削減が行われるなか、改めて問われているのが「人間はAIに使われるのか、それとも使いこなすのか」という点だ。そんな時代において、「Human-Centered AI」を掲げ、AIを単なる「効率化の道具」ではなく「共創パートナー」と位置づけ、その活用を推進しているのが博報堂DYグループだ。そんな同社が考えるAIとの共創の未来について、博報堂DYホールディングス 代表取締役社長の西山泰央氏が語った。
生成AIの活用が進む一方で、マーケティングの現場では「アウトプットが同質化する」「競合と似た企画になってしまう」という新たな課題が浮上している。AIに頼れば頼るほど、個性が失われていく──このジレンマをどう乗り越えればよいのか。「Human-Centered AI」を掲げる博報堂DYグループが出した答えは、自動化(Automation)、能力拡張(Augmentation)に続く「第3のA」だった。あえて“不便な”UI設計や、思考を止めないための独自の哲学について、博報堂DYホールディングス/博報堂 執行役員・博報堂テクノロジーズ代表取締役社長の中村信氏、博報堂テクノロジーズ Technical Leadの岸本悠祐氏に聞いた。
博報堂DYグループは、AIを単なる業務効率化の手段ではなく、人間の創造性を拡張するパートナーと定義する「Human-Centered AI(人間中心のAI)」という哲学を掲げている。この思想を具体的な組織課題の解決へと実装した事例が、日本たばこ産業(JT)のITグループにおけるブランディングプロジェクトだ。激化するIT人材の採用競争を背景に、JTのIT部門は「自らが目指す価値」を再定義し、社内外へ発信する必要性に迫られていた。博報堂は、トップクリエイターの思考プロセスを再現するAIツール「STRATEGY BLOOM CONCEPT」を投入。専門知見を持たないIT部門がAIと対話しながら、自律的にブランドストーリーを構築するプロセスを支援した。最終的に50名のエンジニアを巻き込み、組織の共通指針と具体的なアクションプランを策定するに至った「共創」の舞台裏について、両社の担当者に話を聞いた。
博報堂のクリエイターたちが、「今会いたい有識者」と語り合う対談シリーズ。