SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第99号(2024年3月号)
特集「人と組織を強くするマーケターのリスキリング」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

ビジヲタ必見!「すべらない事業」の作り方

求人企業と人材紹介会社両方の手間を省く事業モデルを築いたヴァンテージマネジメントの話

 毎回ユニークな事業を行っている企業の経営者にインタビューする「すべらない事業のつくりかた」。第20回は、人材紹介会社活用プラットフォーム「リクまどα」を運営する、ヴァンテージマネジメント株式会社の中山紘太氏に話を聞いた。“仲介業者の仲介”とも言えるビジネスモデルで、リーマンショック以降の求人不況をも乗り切った同社の、すべらない事業の秘訣とは?

Q. まず初めに貴社の事業内容を教えてください

 対法人向けに特化した、“WEBサービス”を展開しています。

 代表的なものは、『リクまどα』という複数の人材紹介会社を、一括で利用できるサービスです。簡単に言えば、通常、高い手数料がかかってしまう人材紹介会社に対して、求人企業側から“言い値”で紹介依頼をかけることができます。

 200社の人材紹介会社に対して一括で紹介依頼をかける事ができ、これまで430社に求人に利用して頂いています。

リクまどα
リクまどα

Q. 会社を立ち上げるまでのキャリアを教えてください

 実家が小売業を営んでいた影響もあってか、幼少の頃から“自ら事業を起こしたい”という思いは明確に持っていました。

 21才の時に自らの人生について深く考えるきっかけがあり、改めて一生の目標を定め、その手段として「25歳で事業を興す」ことを決意しました。

 大学卒業後の3年間が勝負だと考えていたので、「事業を伸ばしている社長にたくさん会うことができる」「営業力をつけることができる」「その会社自体がアーリーステージ」という条件で会社を探し、結果として、社員数25名の人材コンサルティング企業に飛び込みました。

 内定者時代から週7で働き、ひどいときは週の3日は会社泊。徒歩10分のところに借りた家にも、風呂に入るために帰るだけ、ということも少なくありませんでした。4月に正式入社するまでに、総額4000万円を超える採用予算を預からせてもらいましたが、今思えば見よう見まねで本当に必死でしたね。ただ、1社を除いて全クライアントから次年度の契約を頂けたので、何とか責任は果たせたと思います。

 その後、入社と同じタイミングで立ち上がった新事業のメンバーにも加えてもらい、役員の隣で必死になって事業の立ち上げ方を勉強しました。ビジネスモデルの作りこみから、あらゆる契約書や営業資料作り、業務フローの改定に次ぐ改定、値付けからクレーム処理に至るまで、徹底的に吸収させてもらいました。

 メンバーの努力と先見性が掛け合わさり、初年度売上6000万円だった事業が、2年目に6億円、3年目には12億円、5年目には27億円の事業にまで成長しました。その間に正社員は200名、グループ従業員は500名を超えました。

 “25歳での独立”という目標は後ろ倒しにはなりましたが、事業と組織が急拡大していた最中に、24歳の時から取締役を務めさせてもらっていたので、普通ではなかなか経験することができない刺激的な7年間を過ごすことができたと思っています。

Q. 独立した経緯を教えてください

 25歳の誕生日を迎えるにあたり、それまでの3年間を振り返る時間を作りました。

 その時に感じたのは、「あまりに自分が無知で未熟」という事実だけでした。事業自体は順調でしたが、自分が思い描いていた“独立を成し遂げ、事業を成功へと導く人物像”には、あまりにかけ離れていたのです。

 事業もまだまだ発展途上だったので、「もう3年がむしゃらに取り組もう」と心に決め、さらに組織と事業の発展のために努力を続けました。

 それから2年半が経過し、28歳の誕生日が差し迫ったある日。学生だった私を一から育ててくれた創業者に呼ばれ、「2ヶ月間、会社に来ちゃダメ。事業責任者も育てたいし、自分のこれからについてゆっくり考えておいで」と、強制的に休暇を与えられました。突然のことに意味が分からず反抗しましたが、結局休みを取らせてもらいました(笑)。

 結果から言うと、創業者は全て分かっていたのです。就職活動時の面談以来、はっきりと「いつ、どうする」と言うことを話したことはなかったのですが、私自身がそろそろ独立を考えていることを察してくれていたのです。長期休暇の最後に二人きりで話をし、独立を支援してもらうことになりました。

Q. 若くして成長企業の取締役というポストを捨てるのは惜しくありませんでしたか?

 自分が目指す世界を実現するためには必要なことだと思っていたので、惜しいという感情はありませんでした。

会員登録無料すると、続きをお読みいただけます

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

次のページ
Q. 『リクまどα』はどのような背景から事業は生まれたのでしょうか?

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
関連リンク
ビジヲタ必見!「すべらない事業」の作り方連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

矢作 嘉男(株式会社ハチワン)(ヤハギ ヨシオ(カブシキガイシャ ハチワン))

株式会社ハチワン代表取締役。New Jersey City University卒。 中国人観光客向けクーポンサイトなどインバウンド媒体を運営。 2011年、中国のインターネットプロモーション事業を行う北京博洛密網絡科技有限公司と提携し、中国向けプロモーション事業を開始。本当に成果の出る中国市場向けインターネットマーケティングのみをを提供し、インバウンド向けから中国現地進出向けまで数多くの実績を持つ。 プロモーションのご相談:info@813.co.jp

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2011/02/28 11:00 https://markezine.jp/article/detail/13441

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング