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「頭に浮かぶ企業に」キヤノンマーケティングジャパングループの多角的CM戦略|BtoBのテレビCM活用

 昨今、マーケティングにおけるテレビの役割は変化の時を迎え、「テレビ×デジタル」でメディアプランニングに取り組むのが当たり前になってきている。BtoBビジネスとしてITソリューション事業を展開するキヤノンマーケティングジャパンは、俳優の賀来賢人氏と松本若菜氏を起用した新企業CMを2024年9月にスタート。地上波テレビCMのほかに、新聞広告、車内広告、主要駅の構内ビジョン、デジタルサイネージ、タクシーサイネージといった多様な媒体で広告を展開した。本記事では、同社の担当者に今回のCM施策の狙いと成果についてうかがった。

グループパーパスの制定を機に新企業CMを制作

──「(C)超ワクワクする(M)未来を(J)実現する会社」をキャッチフレーズに、同社社員役の賀来さんがステークホルダー役を演じる松本さんに、熱意を持ってプレゼンテーションする。そんな様子を描いた新CMを、制作された意図を教えてください。

登場・熱弁篇(30秒)
CMでは、賀来氏が同グループは「(C)超ワクワクする(M)未来を(J)実現する会社」であることを松本氏に紹介。松本氏は「カメラとかプリンターの会社?」と質問。それに対し、賀来氏は「その技術をさらに発展させて、超ワクワクする未来を作りたいんです。あなたと」とユーモラスな身振りとともに答える。「超ワクワクってどれくらい?」と聞く松本氏に対し、賀来氏が「超!!未来が!!ワクワク!!ワクワク未来!!」と熱弁する。

吉田:キヤノンマーケティングジャパングループは、パーパス「想いと技術をつなぎ、想像を超える未来を切り拓く」を制定し、2024年1月に対外公表しました。新CMは、この想いを社外に伝え、コーポレートコミュニケーションを強化する目的で制作しています。

キヤノンマーケティングジャパン株式会社 ブランドコミュニケーション本部 メディア戦略部 宣伝グループ 課長 吉田明氏
キヤノンマーケティングジャパン株式会社 ブランドコミュニケーション本部 課長 吉田明氏

吉田:当グループといえば、コンシューマー向けの事業であるカメラやプリンターなどの製品を思い浮かべる方も多いと思います。しかし、新CMではITソリューション事業を展開しているBtoB企業として、全方位のステークホルダーをターゲットに据えて認知獲得を目指しました。

社内向けに自分ごと化してもらえる工夫も

──CMのクリエイティブ(映像・演出・ストーリー)でこだわったポイントはどのような点でしたか。

宮下:CM制作にあたっては、まず社長やコミュニケーション担当役員と議論を重ねました。ヒントになったのは、「お客様が何かを選定したり、買おうとしたりするときに、『最初に頭に浮かぶ企業の1つになりたい』」という、社長が日頃から社員に伝えている言葉です。その言葉から、CM制作の目的を「最初に頭の中に浮かぶ会社になる」に決めました。

画像を説明するテキストなくても可
キヤノンマーケティングジャパン株式会社 ブランドコミュニケーション本部 チーフ 宮下由香氏

宮下:カメラやプリンターの会社だというイメージは、当社もとても大事にしています。しかし今回は、新たな価値を付加して、様々な社会課題を解決していくのが当グループだと伝えることにこだわりました。そのため、「カメラやプリンターだけじゃない」と否定するような表現を避けつつ、それを発展させて当社の取り組みを紹介するように努めました。

──メイキング映像もインターネット上で公開されていますよね。

宮下:CMは対外的なコミュニケーション手法の1つですが、さらに社員がお客様とCMについて話すことで、社の思いが伝播していくはずです。そのため、社員にCMがどんな思いで作られたかを理解してもらい、自分ごととして捉えられるよう、メイキング映像を公開しました。実は、賀来さんと松本さんからの社員向けのメッセージも撮影して、社内で共有しています。

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テレビCMだけでなく多様な媒体に出稿する狙い

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この記事の著者

佐々木 もも(ササキ モモ)

 早稲田大学卒業後、全国紙で約8年記者を経験。地方支局で警察や行政を取材し、経済部では観光や流通業界などを担当した。現在は企業のオウンドメディアの記事企画や広報に携わる。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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2025/03/28 08:00 https://markezine.jp/article/detail/48076

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