グループパーパスの制定を機に新企業CMを制作
──「(C)超ワクワクする(M)未来を(J)実現する会社」をキャッチフレーズに、同社社員役の賀来さんがステークホルダー役を演じる松本さんに、熱意を持ってプレゼンテーションする。そんな様子を描いた新CMを、制作された意図を教えてください。
CMでは、賀来氏が同グループは「(C)超ワクワクする(M)未来を(J)実現する会社」であることを松本氏に紹介。松本氏は「カメラとかプリンターの会社?」と質問。それに対し、賀来氏は「その技術をさらに発展させて、超ワクワクする未来を作りたいんです。あなたと」とユーモラスな身振りとともに答える。「超ワクワクってどれくらい?」と聞く松本氏に対し、賀来氏が「超!!未来が!!ワクワク!!ワクワク未来!!」と熱弁する。
吉田:キヤノンマーケティングジャパングループは、パーパス「想いと技術をつなぎ、想像を超える未来を切り拓く」を制定し、2024年1月に対外公表しました。新CMは、この想いを社外に伝え、コーポレートコミュニケーションを強化する目的で制作しています。

吉田:当グループといえば、コンシューマー向けの事業であるカメラやプリンターなどの製品を思い浮かべる方も多いと思います。しかし、新CMではITソリューション事業を展開しているBtoB企業として、全方位のステークホルダーをターゲットに据えて認知獲得を目指しました。
社内向けに自分ごと化してもらえる工夫も
──CMのクリエイティブ(映像・演出・ストーリー)でこだわったポイントはどのような点でしたか。
宮下:CM制作にあたっては、まず社長やコミュニケーション担当役員と議論を重ねました。ヒントになったのは、「お客様が何かを選定したり、買おうとしたりするときに、『最初に頭に浮かぶ企業の1つになりたい』」という、社長が日頃から社員に伝えている言葉です。その言葉から、CM制作の目的を「最初に頭の中に浮かぶ会社になる」に決めました。

宮下:カメラやプリンターの会社だというイメージは、当社もとても大事にしています。しかし今回は、新たな価値を付加して、様々な社会課題を解決していくのが当グループだと伝えることにこだわりました。そのため、「カメラやプリンターだけじゃない」と否定するような表現を避けつつ、それを発展させて当社の取り組みを紹介するように努めました。
──メイキング映像もインターネット上で公開されていますよね。
宮下:CMは対外的なコミュニケーション手法の1つですが、さらに社員がお客様とCMについて話すことで、社の思いが伝播していくはずです。そのため、社員にCMがどんな思いで作られたかを理解してもらい、自分ごととして捉えられるよう、メイキング映像を公開しました。実は、賀来さんと松本さんからの社員向けのメッセージも撮影して、社内で共有しています。