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動画が消費される場所は、テレビからデジタルデバイスへ/動画アドテクの雄 アンルーリー、日本へ本格参入


 2015年11月11日、ロンドンに本社を置くUnruly(アンルーリー)は、英国大使館において、ローンチセミナーを開催した。オンライン動画広告を取り巻く状況について語った、同社 創業者 兼 共同CEOのスコット・ボタン氏のスピーチを紹介する。

動画アドテクの雄 アンルーリー、日本市場へ本格的参入

 Unruly(以下、アンルーリー)という、英国ロンドンに本社を置く、動画アドテクノロジー企業をご存じだろうか。先月、元Facebook Japanの執行役員であった香川晴代氏を代表取締役に迎え、東京オフィスを開設したのは記憶に新しい。

 アンルーリーは2006年に創業。来年で10年目を迎える企業だ。社員数は200名。キャンペーン実績は14,000件。AD AGEが選ぶグローバル広告主100社のうち、9割と取引をしており、インターナショナルブランドのグローバルキャンペーンの支援を担ってきた。日本でもすでに2009年から活用されており、パナソニック、ユニリーバ、サムスンなどの企業を始め、100件以上のキャンペーン実績を有しているという。データドリブン、アナリティクス、サイエンスを重要視するテクノロジー企業である同社は、日本市場への本格的参入を機に、同社は11月11日(水)に英国大使館において、ローンチセミナーを開催した。

アンルーリー 創業者 兼 共同CEO Scott Button氏

 同社 創業者 兼 共同CEOのスコット・ボタン氏は、「創業当時から我々のビジョンは変わらない。私たちは広告を改革していきたい。特に、デジタル広告の革命を起こしたい。広告主、エージェンシー、そしてパブリッシャーのみなさんにとっての革命を」と語り、広告主が向き合う3つの課題を提示した。

広告主が解決すべき3つの課題

1、Traditional forms of advertising becoming less effective
旧来の広告手法は、効率が下がってきた
2、The speed & uncertainty of social challenges marketers
ソーシャルメディアはスピードが速く、広告キャンペーンの効果の予測がつかない。不確実性にマーケターは向き合わなければならない
3、Programmatic brings new threats to brand reputation
プログラマティック広告(デジタルメディアの売買)が企業のブランドを棄損する可能性

旧来の広告手法の効果が下がってきた

 「1980年代以来、テレビの効果が落ちてきていることは、よく言われてる」とスコット氏は指摘する。テレビチャンネルやコンテンツの増加に伴い、視聴者の分散化が進み、スケールを取りにくくなったのだ。米国ではテレビの視聴率は実に3割減だという。このようなテレビ離れの傾向は、世界中で見られている

 また、マルチデバイスの世界に移行したことにより、生活者のテレビを視聴する態度が変化したことも大きな要因だ。具体的には、FacebookやTwitterのアップデートを確認したり、SnapchatやWhatsAppの返信をしながら、テレビをながら見することが当たり前になっている。1980年代後半から現在にわたり、テレビへのアテンションの低下傾向は急激に進んでいる

 一方で、伝統的なデジタル広告、いわゆるバナー広告においても、効果の低下がみられている。デジタル広告の効果指標として重視されてきたCTRだが、2002年当時は平均2.4%程度だったが、13年後の2015年には、なんと0.2%まで低下した。つまり、ほとんど誰も広告をクリックしなくなってしまったのだ。「この比率は、飛行機が落ちる比率よりも少ない」とスコット氏は指摘する。

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YouTubeが占める動画コンテンツの消費率は、急激に低下している

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この記事の著者

安成 蓉子(編集部)(ヤスナリ ヨウコ)

MarkeZine編集部 編集長
1985年山口県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。専門商社で営業を経験し、2012年株式会社翔泳社に入社。マーケティング専門メディア『MarkeZine』の編集・企画・運営に携わる。2016年、雑誌『MarkeZine』を創刊し、サブスクリプション事業を開始。編集業務と並行して、デジタル時代に適した出版社・ウェブメディアの新ビジネスモデル構築に取り組んでいる。2019年4月、編集長就任。プライベートでは2児の母。

★編集...

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MarkeZine(マーケジン)
2015/11/19 13:27 https://markezine.jp/article/detail/23429

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