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COLUMN

パラダイムシフトは検索連動型広告がもたらした【リスティング市場の今】

  1兆円を超える市場規模となったネット広告市場。その市場を牽引してきたのは検索連動型広告だ。画期的な広告手法として登場時に脚光を浴びた検索連動型広告は、長い年月を経て定番の手法へと定着した感があるが、これからどこへ向かうのだろうか。歴史を振り返りつつ、現状とこれからを2回にわけて考察する。

全ては検索連動型広告から始まった

 拡大を続けるネット広告市場。これまでこの市場をけん引してきたのは、Google、Yahoo! JAPANに代表される検索連動型広告(リスティング広告)だ。

 検索連動型広告は2000年代初頭に登場して以降、当時はまだ普及途上でとっつきにくかったネット広告を普及させた立役者である。予算規模の多寡にかかわらず誰もがオンラインから手軽に出稿可能な広告としてネット広告市場を席巻。いわゆる4マス媒体、主に新聞やチラシなどをはじめとする紙媒体の予算をネットにシフトさせ、その市場は今でも拡大中だ。

 だが最近はFacebook、Twitterなどのソーシャルメディアや、今年リリースのLINE Platform Ads等が脚光を浴び、以前に比べ検索連動型広告の影がやや薄くなっている感もある。しかし、裏を返せば定番の手法として定着したとも言えるだろう。

 本稿では、そのような状況になりつつある検索連動型広告の市場について、最近調査を実施した自動入札ツールの需要動向なども絡め、少し歴史を振り返ることで、検索連動型広告がネット広告市場で担ってきた役割や今後について、考察をしていく。

大手から中小まで気軽に利用できる敷居の低さ

 ネット広告市場でこれまで、検索連動型広告ほど企業規模の大小を問わず多くの広告主に利用されてきた手法は恐らくないだろう。大手企業のみならず中小企業も手軽に利用できる手段として、初めて本格的に広まったのは検索連動型広告だ。

 昨今、新しい広告フォーマットとして、ネイティブ広告に期待が高まっているが、検索連動型広告は、その思想をずっと前から実践し、ユーザーに受け入れられてきた。

 検索連動型広告はまた、「運用型広告」というカテゴリーに分類される広告のはしりでもある。今でこそ「運用型広告」という言葉は当たり前のように使われているが、ネット広告売買の世界に「運用をする」という概念を広く持ち込んだのは、他ならぬ検索連動型広告だ。

 FacebookやTwitter、LINEなどの広告プラットフォームのサービスの仕組みやビジネスモデルは、Overture(現Yahoo! JAPAN)やGoogleが作ったモデルが源流であると言っても過言ではないだろう。検索連動型広告は、これまでの広告の常識を覆しパラダイムシフトを起こしたのだ

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この記事の著者

野下 智之(ノシタ トモユキ)

株式会社デジタルインファクト 代表 ExchangeWire.jp 編集長1983年設立の市場踏査会社、株式会社シード・プランニングの独立プロジェクトとして、2014年10月にデジタルインファクト(Digital InFact)を設立、2016年4月に法人化。デジタル領域を対象とする市場・サービス評価機関...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2016/10/07 08:00 https://markezine.jp/article/detail/25198

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