TVISION INSIGHTS(以下、TVISION)は、東京2020 オリンピックが全体を通してどのように見られていたのか、TVISIONで分析を行いその結果を発表した。
今回同社は、テレビの電源をONにしていた視聴者がどれくらい注目しているかを表すアテンション含有率を使って調査した。
開会式で一番注目されたのは、2021年7月23日20時21分ごろ
まず、開会式・閉会式の見られ方について調査した。
開会式で一番注目されたのは、2021年7月23日20時21分ごろだ。俳優でダンサーの森山未來さんによるパフォーマンスのシーンであった。新型コロナの犠牲者や、ミュンヘン大会で亡くなったイスラエル選手・コーチ11人の犠牲者へ追悼の意味が込められている。
続いて選手団の入場がおよそ2時間かけて行われた。中でも、最後に入場した日本の選手団の入場行進で再び注目が集まった。その後ジョン・レノンさんの「イマジン」を、各大陸を代表する歌手が歌い上げる映像が流れるまで注目を維持した。
最後は聖火が会場に到着し、吉田沙保里さんと野村忠宏さんから聖火を引き継いだ長嶋茂雄さん、王貞治さん、松井秀喜さんが走る場面で注目が高まった。
次の開催地であるパリへとつなぐ閉会式は、ニュース放送を除くと終盤手前まで注目されたシーンがあった。
閉会式で一番注目されたのは開始6分、日本の国旗掲揚のシーンだ。宝塚歌劇団が袴姿で国歌を歌った。
その後、1964年の東京オリンピック開会式で流れた「オリンピック・マーチ」を入場曲として、それぞれの国や地域の旗手が入場するシーンでも注目された。選手入場後の、東京スカパラダイスオーケストラによるショーまで、注目を維持した。
21:35ごろから、2024年の開催都市であるフランス・パリへと引き継ぐセレモニーが開始。パリの街並みをBMXの選手が上に下にと走りめぐる映像が始まると、注目が集まった。
視聴者が一番熱狂した競技はスケートボード
次にオリンピック全体を通して、どのような競技が注目を集めたのかを調査した。
個人全体で注目された競技のランキングを見てみると、1位は「スケートボード 男子ストリート決勝」であった。堀米 雄斗さんが初代金メダリストとなり、多くの注目を集めた。
合わせて男女別でどのような競技が注目されたのか調査した。
男性は1位~3位すべてがサッカーであった。1位のニュージーランド戦は、延長戦でも無得点で、PKまでもつれた試合だ。4人全員がゴールを決めたのに対しニュージーランドは2名が失敗したため、日本の勝利が決まり、ロンドン大会以来の準決勝進出が決まった。
女性が最も注目した1位は閉会式であった。2位、3位はどちらも団体競技がランクインした。
性別・年齢別で見るオリンピックの注目度は?
続いて性別・年齢別で注目の差があったのか調査した。2021年7月23日から8月8日のオリンピック期間中においてテレビ番組ランキングの上位20番組のうち、何番組がオリンピック番組だったのかを調べた。
男性は上位20番組中18番組もランクインしており、圧倒的にオリンピック番組に釘付けになっていたという結果となった。男性に続いて「35~49歳」で注目度が高くなっていた。また若年層でも「13~19歳」は10番組がランクインしており、オリンピックに注目していたことがうかがえる。
また今度はオリンピック期と通常期でテレビの注目がどれほど変化していたのか調査した。
普段よりも注目していたのは「4~12歳」であった。平日お昼で、通常期より6.5%も多くテレビに注目していた。夏休みの影響もあるが、若年層は通常期よりじっくりテレビを見ていたことがわかった。
逆に変化が少ない見方をしていたのは50歳以上であった。
【調査概要】
調査対象:TVISION推定視聴率が5%以上の番組
実施期間:2021年7月23日(金)~8月8日(日)
※放送時間が15分未満の番組は除く
※小数点第2位を四捨五入
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