オンラインで顧客を拡大してきた、SHEのこれまで
──まずはSHEがどのような企業か、そしてSHElikesがどのようなサービスなのかについて、教えていただけますか?
五島:SHEは「一人一人が自分にしかない価値を発揮し、 熱狂して生きる世の中を作る」をビジョンとした会社です。主要事業である『SHElikes』はミレニアル女性たちが自分らしい働き方を叶えられるよう、 WEBデザインやWEBマーケティングなどの27職種のクリエイティブスキルレッスンやコーチングプログラム、 仕事の機会を提供しています。
また、SHElikesの会員同士がつながれるコミュニティの機能も有しており、「学ぶ、働く、コミュニティ」の一体提供が強みとなっています。5年間で6万名以上の方に登録いただいています。
──会員獲得に向けて、これまでどのようなプロモーションを行ってきたのでしょうか。
五島:リスティング広告をはじめとした運用型広告のプロモーションが中心でした。インハウスでの運用とエージェンシーの運用を組み合わせて、獲得数を拡大してきました。
また女性の活躍を支援していることでPRも行っており、社会的に意義のある事業をしていることから一定のメディア露出につながっています。
最小単位で適切な投資を テレシーを選んだ理由
──2022年1月に初のテレビCMを出稿していますが、そこにはどのような背景があったのでしょうか。
五島:スタートアップがよく直面する課題ですが、CPAを守りながらプロモーションを行っていると、事業の成長速度が鈍化するタイミングが来ます。このタイミングで成長を加速させるためには、より強力に認知を獲得でき、かつ獲得効率性の高いメディアへの広告出稿が必要で、その最適解がテレビCMでした。
2022年1月にしたのは、生活者の方々のチャレンジしたいマインドが年初にとても高くなると考えたためです。
──テレビCMを出稿する方法は様々ある中で、なぜテレシーを選んだのでしょうか?
五島:最小単位でトライできて、かつ一定の結果が見込めると感じたからです。テレビCMは大きな投資になるので、いきなり大手企業のように多額の費用をかけるのはリスクになります。しかし、テレシーは100万円から始められ、独自の分析ロジックをもとに効果を可視化できるので、実施しやすかったです。
また、スピード感を持って対応いただけそうだったのも導入の決め手の一つでした。これまでデジタル広告で見つけた訴求の勝ちパターンが、テレビCMでそのまま活用できるとは限りません。そのため、効果を得るためには素早い改善が必要です。
テレシー社は、IT企業でありながら自らもテレビCMを出稿してサービスを成長させてきた実績があり、一緒に伴走してくれる印象もあったことから今回導入を決めました。
SHEの初テレビ出稿の詳細とは?
──ここからはどのようにテレビCMの出稿を進めていったのか伺えればと思います。
五島:今回の取り組みでは、プランニングからクリエイティブの設計、考査まで、テレシー社が伴走してくれました。私たちの目線に合わせながら、より効率の良いものを目指し、丁寧にサポートいただきました。
クリエイティブに関しては、テレシー社が提携しているクリエイティブブティックにリードいただきながら、女性特有のキャリアの悩みを等身大で描き、「変わりたいと思ってるだけじゃ、変われない」というコピーで訴求する内容に行きつきました。この制作のサポートも非常にスピーディーで、業務推進支援のクオリティにも満足しています。
メディアプランニングに関しては、電通グループで培われてきたバイイングのノウハウを活かしながら、最適な出稿枠をいち早く押さえていただきました。
そして、効果検証のレポートがデジタル広告と同じ指標で整理されており、比較検証もしやすく、とても安心して進められました。
土井:これまで、テレビCMはGRP(延べ視聴率)の指標だけで見られてきました。テレシーは、特許を取得した独自の分析ロジックを用いて、GRPをインプレッションに換算し、どれだけの方がサイトに来訪したか、そのうち何%がCVに至ったのかを可視化できるようにしています。
加えて、100万インプレッションあたりのCM効果の効率性を測るTCVIという新しい指標も開発しました。TCVIを用いることでテレビCMの買付価格に左右されない効果測定が可能となり、クリエイティブや放映エリアなどのPDCAが回しやすくなるんです。このTCVIはテレシー独自の指標として商標登録も行っています。
また、企業によってサービスモデルも違えばWebサイトへの自然流入数も異なります。そのため、テレシーでは専任のデータサイエンティストがKPIに関するデータを参考にした推計モデルを企業様ごとに作成します。そのモデルをもとに効果検証を行うので、どの企業様でもプラスマイナス5%以内という精度の高い効果測定を可能にしています。
過去最高売上を記録&デジタル広告にも好影響
──テレシーを活用してテレビCMを出稿した結果、どのような成果が得られたのでしょうか?
五島:1月という学習サービスの需要トレンドもありましたが、結果として過去最高のお客様に登録していただけました。デジタル広告とテレビCMを合わせたCPAは一定の許容範囲となっており、会員獲得と売上が伸びていました。
また、パネル調査をもとにクリエイティブを改善して、8月にもテレビCMを出稿しました。この結果、過去最高の売上を達成することができました。
また、テレビCMの放映時間や地域などをSHElikesの会員様にお知らせしたところ、SNSで拡散してくださるなどの反響もあり、ブランドファンの皆様にとってもイベントとして盛り上がっていただけた施策だったと捉えています。
──これだけの成果が出た理由を、土井さんはどう捉えていますか。
土井:今回の取り組みでは、弊社が担当させていただいたメディアプランニングに加え、クリエイティブも良かったと感じています。あえてタレントを使わずに等身大の女性の悩みを反映したクリエイティブが、ブランドのイメージを守りながら会員獲得にも貢献する。ブランディングと獲得を両立した代表的な成功事例だと思います。
テレビCMを出稿して感じた、認知の重要性
──今回の事例で得られた学びや気づきについて教えてください。
五島:1月のCM放送に合わせて初めてサービスの認知調査を行ったのですが、SHElikesはターゲットに対して認知が10%程度しかなかったんです。SNS上ではSHElikesに関するUGCが多いのですが、世の中の認知はまだまだという状況でした。
しかし、今回のテレビCMでは都内在住・F1層・有職者の認知度は増加しており、認知の増加がビジネスにも良い影響を及ぼしました。まだテレビCMに毎月頼れる状況ではないので、PRなども上手く絡めながら認知を拡大していき、ここぞのタイミングでまたテレビCMに挑戦したいと思います。
土井:自分たちが思っている以上に自社サービスのことって認知されていないんですよね。テレシーも、継続的にテレビCM出稿していますが、認知度は12%ほどで、マーケターに対象を絞っても約27%というのが現状です。
自社サービスがどのくらいのターゲットに知られているのかはサービスを成長させる上で重要なポイントとなってきます。CPAなどの獲得指標がどうだったかも大切ですが、認知度を定点的にウォッチすること、認知を拡大する施策をテレビCM含めて検討することは今後重要になると思います。
テレビCM含めて積極的な投資を
──最後に今後の展望を教えてください。
五島:事業を伸ばしていく上でテレビCMが有効な施策の一つであることがわかったので、今後も適切に投資を検討したいと思っています。
その他の部分では、引き続きデータドリブンでマーケティングを行い、常に効果を検証しながら意思決定をしていきたいですね。効果検証から意思決定の軸をブラさなければ、恐れることなく事業を伸ばしていけると考えています。
また、新しいことに取り組むには、人材が欠かせません。テレビCMの放映をきっかけに、SHEのマーケティングやPRを担当したいという方に巡り会えたら嬉しいです。
──土井さんはいかがでしょうか?
土井:これからもSHE様のような、デジタルマーケティングはやり切って、さらなる成長を目指しているスタートアップ企業の方々を支援していきたいと思っています。
また、事業を開始してから2年が経ち、大手企業様からの依頼・問い合わせが増えてきました。そのような企業様はテレビCMだけでなく他のオフライン広告を出稿していることが多いので、そこへの対応を見据えてタクシー広告やエレベーター広告の取り扱いも始めました。
スタートアップから大手企業まで、様々な企業のテレビCM活用をサポートできる企業になれるよう、SHE様と同じように人材採用を強化していきたいです。
マス認知に課題を抱えている企業におすすめ!
「テレシー」は、最低100万円からテレビCMの出稿ができ、効果も確認しながらPDCAを回すことができる運用型テレビCMプラットフォームです。本記事で興味を持たれた方は、テレシーサービスサイトからお気軽にお問い合わせください。