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「ADJUST IGNITE TOKYO 2023」レポート(AD)

「ヘブバン」「モンスト」のキーマンが語る、アプリゲームビジネスの今とこれから

大画面でプレイしたいニーズが高まる

佐藤:続いてのアジェンダは「アプリゲームビジネスの未来」です。小泉さんからキーワードをお願いします。

小泉(WFS):私が考えるキーワードは「ボーダーレス化」です。アプリゲームビジネスにおいて、デバイスの垣根は今後なくなっていくと予想します。アプリゲームがリッチになると、PCやテレビなどの大画面でコントローラーを使ってプレイしたいニーズが加速するためです。

 実は我々も自社のタイトルをアプリゲームではなく「ライブサービスゲーム」と表現しているのです。スマホアプリとPCプラットフォーム事業を分けることなく、一つの事業として管理しています。

佐藤:サプライズが難しいからこそ、デバイスの垣根を超えたボーダーレス化は重要な戦略となりそうですね。ボーダーレス化について、異儀田さんのお考えを教えてください。

異儀田(MIXI):アプリゲームマーケットだけでビジネスを拡大することが厳しい場合、タッチポイントを増やすために対応デバイスを増やす判断自体は正しいと思います。ただ、コンシューマーゲーム化するとなった場合、アプリゲームを大画面に耐え得るクオリティまで持っていくなど、相応の開発コストがかかります。その点をどうクリアするかがポイントになると思います。

佐藤:続いてのキーワードは「マスとニッチのより一層の二極化」です。異儀田さん、これはどういうことでしょうか。

異儀田(MIXI):アプローチの話ですね。アプリビジネスへの参入障壁が上がっている中、マストレンドを追うことができるのは、ヒト・モノ・カネが潤沢な企業や、既に大きなユーザー基盤を抱えているトップタイトルぐらいでしょう。そうでないところがマスを狙って戦うのは難しいと思います。

ニッチが一定規模の市場として成立する

異儀田(MIXI):トップタイトルと戦わない別の道として、マスではなくニッチにアプローチする方法があります。特定の人たちのニーズを満たすコンテンツを世に出していくわけです。ビッグヒットを生むかはわかりませんが、新たな収益構造をつくる可能性はあると言えます。マス向けとニッチ向けの二極構造が今後進んでいくのではないでしょうか。

佐藤:ほとんどの人がスマホを持つようになった今だからこそ、ニッチが一定規模の市場として成立し得ると言えますね。ゲームユーザーは日本に5,000万人いると言われていますから。小泉さんのアプローチはマスとニッチどちらに近いですか?

小泉(WFS):ニッチから始めて、マスに広げていくアプローチですね。トップセールスランキングに長寿タイトルが並ぶ中、ここ二、三年は当社のタイトルもランクインしています。ゲームアプリはニッチが収益を出して成り立つ市場規模ですから「いかにニッチを研ぎ澄ませるか」が重要だと考えています。

 ニッチを研ぎ澄ませるために我々が意識しているのは作家性です。他のタイトルでは体験できないものが感じられるゲームをつくることでコアユーザーを掴み、そのコアユーザーとともにコミュニティをつくり上げてゲームを育てていくイメージです。

異儀田(MIXI):私はニッチな戦い方のポイントとして「ファンダムの重要性」を挙げます。まず「ニッチな人とは誰か」を考えてターゲットを設定し、コアコミュニティから勃興するアイデアを広げていく。コミュニティ発のコンテンツや、ファンが有する熱量の具現化にニッチ戦略の活路があると考えます。

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人は選ぶがとことん愛されるタイトルをつくる

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この記事の著者

和泉 ゆかり(イズミ ユカリ)

 IT企業にてWebマーケティング・人事業務に従事した後、独立。現在はビジネスパーソン向けの媒体で、ライティング・編集を手がける。得意領域は、テクノロジーや広告、働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:adjust株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2023/09/25 10:30 https://markezine.jp/article/detail/43101

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