日本と米国のオンラインマーケティング業界の違いについて、よく「日本は2~3年遅れている」とか「米国ではベンチャーを生み育てる地盤がある」といった制度的な違いについて語られているのを耳にします。しかし、私は日頃の観察から、制度やテクノロジーではなく、むしろそれを扱う「人」が、日米の大きな違いを生み出しているように思います。今回は「人」に焦点を当て、日米マーケティング業界の違いを読み解きます。【バックナンバー】
人が違いを生み出す
クライアント企業のマネジメントの方々との会話の中でよく聞かれるのが、日本と米国のオンラインマーケティング業界の違いについてです。一般的には「日本は2~3年遅れている」とか「米国ではベンチャーを生み育てる地盤がある」といった制度的な違いについて語られることが多いのでしょうが、私はそもそも同じテクノロジーでも、それを扱う人が違いを生み出しているように思えます。
オンラインマーケティングというと、テクノロジーの部分が注目されがちですが、本当の勝敗を分けるのはそれを使いこなす人材にかかっています。米国のウェブ解析エバンジェリスト、Avinash Kaushikの著書「Web Analytics - AN HOUR A DAY」では「10/90ルール」として、ウェブ解析に投下する予算のうち10%をウェブ解析ツールに、90%を人材に回すべきとされ、人材の重要性が強調されています。
今回は、現場のオンラインマーケター達の、日本と米国の違いが見られたいくつかのエピソードを紹介したいと思います。

日米の違い1:トレーニングクラス
米国サンフランシスコへ出張中、弊社のとあるツールの、クライアント向けトレーニングクラスに参加していたときのこと。
米国人は、よくクラスの途中でも積極的に質問をする姿がよく見られます。一人が質問すると、他の人がその質問に関連した質問をしたり、中には自分の経験を踏まえた答えを他の参加者が答えることもしばしばです。これが度が過ぎると、それぞれが隣・前後同士で自分の体験談や、はたまた日ごろのツールへの不満(!)・疑問などを口々に話し出し、勝手に話が盛り上がって行きます。最後にようやく、トレーナーがクラスを鎮めにかかる、といった具合です。
こんな調子なので、隣・前後はその日に初めて会う人たちでも、休憩時間にはお互いにどんなビジネスをしているのかといった、コミュニケーションが生まれています。
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大山 忍(オオヤマ シノブ)
米国大学卒業。外資系企業を経て2000年にネット広告効果測定ツールを提供するベンチャーに創業メンバーとして参画。その後、バリューコマース株式会社と合併し、アフィリエイトシステムの開発企画やマーケティングマネージャーを務める。
2007年1月にオムニチュア株式会社(現Adobe)に参加、コンサルティングサービスを立ち上げる。ビジネスコンサルタントとして米国のベストプラクティスを日本の課題やニーズに合わせて提供、ウェブ解析やガバナンス(データ主導の組織・仕組化)...
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