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【最新レポート】旅行先を決めるのはSNSそれともブログ? 観光とCGMの相性を調査

2007/04/17 09:00

セプテーニの情報サイト「Webマーケティングガイド」編集部のリサーチ連載。ユーザー動向、広告効果、市場規模などなど、旬な話題をお調べします。今回のテーマは旅行とCGM。プランの検討、旅先での情報収集、ブログに書いた旅行記など、ネットと旅行の関係を探ります。10兆円を超える市場規模をもつ旅行・観光業界ですが、EC化率はまだそれほど高くありません。さらにCGMとの相性の良さも加味すると、まだまだ大きなチャンスがありそうなマーケットです。

【旅行前】情報収集にインターネットを使う人は90.8%

 Webマーケティングガイドでは、旅行とインターネットの利用についての調査を企画し、インターネット調査会社である株式会社マクロミルが保有するリサーチパネルに対して調査を行った。その結果、旅行の情報収集にインターネットを使う人は90.8%にのぼり、ポータルサイトの旅行ページや旅行専門サイトを参考にしている人が多いことが分かった。

 調査の対象は20代~50代のパソコンインターネットユーザー206人。男性・女性それぞれ103人ずつの均等割り付けを行った。

 Q1~Q3では、旅行前の情報収集のためにインターネットをどのくらい利用するかを調査した。

 まず、旅行に関する情報をどのように収集するかという問いについて尋ねたところ、インターネット(パソコン)が90.8%と最も多くなった。次に多いのが「パンフレット」で76.7%、「雑誌」51.5%となった。

 ちなみに、2003年にJapan.internet.comが行ったリサーチでは、旅行の情報収集をする際のインターネット利用は67%となっている。サンプル数や様々な条件が異なるため、一概には比較できないが、単純比較すると数年で旅行の情報収集でインターネット使う人の割合が15%近く増えたことに注目しよう。

 【参考】 旅行に関するインターネット利用は、「煮え切らないまま浸透中」(Japan.internet.com)

 今回の調査手法がインターネットリサーチであるため、インターネットの利用率も若干上がると考えられるが、過去のリサーチデータと比較してもインターネットの利用者が90%を超えるというのは、かなり高いといえる。

 旅行の手配・予約については、この調査では50%と情報収集での利用率よりも低くなるが、インターネットで情報収集するユーザー数の上昇や、FAQや口コミ情報の充実、電子決済の普及などにより、今後はこの数値もさらに高まると考えられる。

 Q2では、インターネットで情報収集する際に参考にするサイトについて尋ねた。その結果、最も多いのは「旅行専門サイト」で66.3%、僅差で「ポータルサイトの旅行ページ」64.2%、「ホテル、民宿など宿泊先のサイト」55.6%となった。

 「旅行専門サイト」や「ポータルサイトの旅行ページ」には、旅行総合サイトの『楽天トラベル』、海外旅行の口コミ情報が豊富な『地球の歩き方』や、国内旅行の『じゃらん』、高級ホテル・旅館を取り扱った『一休』など、それぞれ特色を持ったサイトがあり、様々な特集記事や観光地の情報を提供している。

 個々の観光地について詳しい「旅行先の国・地域の公的サイト(13.9%)」とは別に、旅行専門サイトでは旅行に関する基礎知識や、旅行の形態別・地域別に検索するなど、旅行プランを練るために最初に見るサイトとしてユーザーに受け入れられているのかもしれない。

 また、「旅行先について書かれた個人のサイトやブログ」は25.7%、「mixiなどSNSのコミュニティ」は11.2%から分かるように、CGM(Consumer Generated Media)として注目を集めているブログ・SNSではあるが、旅行に関する情報収集においては利用しているユーザーは少なかった。しかし、最近の潮流として、口コミ情報を取り入れるサイトは増えてきており、この数値は今後増加すると考えられる。

 日本ではブログが2002年頃から普及し始めたことを考えると、わずか数年で4人に1人の人が旅行の情報収集のために使うようになったことは見逃せない。旅行の体験を、エピソードや感動を交えながら紹介することで、それを見たユーザの旅行へのモチベーションは触発されるものと思われる。写真や動画などが掲載されるようになると、さらに旅先の魅力はアップするだろう。

 今後もこうした個人が情報を発信するサイト(Webサイト、SNS、ブログ等含むCGM)が、旅行などの個人のレジャーに大きな影響を与えると思われる。

 Q3では、旅行のための情報収集に費やす期間について尋ねた。最も多いのは1日~1週間未満で32.0%となっており、次いで1週間~2週間未満が25.2%、2週間から1ヶ月未満が20.9%となっている。

 このように、約3人に1人が旅行に関する情報収集には1週間未満しか時間を費やしていないことがわかる。旅行の手配や予約をどのくらい前に行うかは別途調査が必要だが、ユーザーは意外と情報収集には時間をかけられないようだ。特に、働いている人は旅行前の仕事の調整などで、普段より忙しくなると思われる。その限られた時間で、目的地を探したり、観光先の基本情報などを調べるためには、情報量とその利便性に長けたインターネットが最適なのかもしれない。

 今後、インターネットは旅行専門サイト、CGMを含め、旅行に関する情報収集として多くの人に活用されるだけでなく、旅行の魅力をより身近に伝え、個人の旅行を促すメディアとして台頭すると考えられる。

 次ページでは、旅行中のインターネットの利用について焦点をあてる。はたして、旅行先でもインターネットは利用されているのだろうか?


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