大日本印刷が開発したシステムでは、他者に聞かれたくない会話をする場所にパネルを設置し、ソフトで生成したBGMなどの音楽を流すことで、会話を周囲の人に聞こえにくくすることができる。このシステムは、医療機関や調剤薬局などの受付、金融機関の相談カウンター、各種面談室など、第三者に知られたくない個人情報や機密情報を含む会話を行う場所に導入し、会話の漏洩を防ぐスピーチプライバシーを守るために利用する。
BGMなどの音楽に含まれる音成分と類似する周波数をもつ音声は、片方が聞こえにくくなるという現象(聴覚マスキング)に注目して開発されたソフトは、聴覚マスキング効果がより強く働くようにBGMとして流す音源に特殊なフィルタ処理を施し、人が発する音声を聞こえにくくするための音楽データを生成する。
大日本印刷は、このソフトとポスターと組み合わせたスピーチプライバシーシステム「ポスラサウンドパネルforスピーチプライバシー」として販売。提供価格は、本体のポスター(サイズ:A2、B2)、CDプレーヤー、秘匿化音源CD1枚を含み、1~10部で13万円から。
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