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中国EC市場の現状と参入パターン

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 前回は、ICPやアクセス制限など中国向けにインターネットビジネスを行ううえでの課題を挙げましたが、「中国でのインターネットビジネス」と言っても幅広いのが正直なところです。今回は、その中でも参入需要が最も多いと思われるECに絞り、具体的にどのような参入方法があるのかを、現状と併せて解説していきます。

中国EC市場の概要

 まず、中国におけるネットショッピングの状況を簡単に把握しましょう。

 SBIリサーチが発表した『2011年第2四半期における中国ネット通販市場シェア』によると、同時期における中国の電子商取引は総額1792億元(約2兆2000億円)に達しています。取引額と比例するように利用者数もうなぎのぼりになっており、2011年で約1億8千万人、2013年には2億5千万人近くに利用される模様です。

 また、別の資料によると、B2C市場に関しては「淘宝(タオバオ)」が運営するモール型EC「淘宝商城(tmall.com)」が、48.5%という圧倒的な市場シェアを占めています。それに続いて、家電製品の取り扱いが強い「京東商城(360buy.com)」が18.1%となっています

B2C市場で圧倒的なシェアを誇るモール型EC「淘宝商城(tmall.com)」
B2C市場で圧倒的なシェアを誇るモール型EC「淘宝商城(tmall.com)」

 上位2社を追いかける形で、「Amazon(z.cn)」が大規模な物流センターを江蘇省に開設してフルフィルメントの強みを前面に押し出し、追撃体制を整えています。その他には、乳幼児向け商品販売で世界最大規模を誇る「紅孩子(redbaby.com.cn)」も、“乳幼児向け”という特定ジャンルに絞ることで強みをみせています。

 C2C市場においては、B2C以上に淘宝の寡占状態になっており、同社の運営する「淘宝集市(taobao.com)」は市場シェアは9割と言われています。C2Cとは、いわゆるオークション形式のビジネスモデルです。日本のYahoo!オークションや米国のeBayを想像すると分かりやすいでしょう。「淘宝集市」との差はまだまだありますが、ファッションや家具などを扱う「拍拍網(paipai.com)」が10%弱のシェアで続いています。

 これらのC2Cサイトの特徴として、日本同様、事業者が出品するケースが多いことが挙げられます。実は、このC2Cの市場が中国EC市場の大半を占めています。

出店社同士の競争が激しい淘宝、独立型ECを展開するには?

 以上のことから分かることは、“B2C/C2Cのどちらを選んでも、中国でECを展開するには必ず淘宝の存在を考えなければいけない”ということでしょう。

 しかし、中国EC市場をほぼ独占している淘宝の中でビジネスをするということは、出店社数が5万を超えると言われるプラットフォームの中に飛び込むということです。日本における楽天への出店社数が3万店強ということを鑑みると、それ以上の競争が中国では待っているということが分かります。また、多くの日系企業が中国で売りたい商品は、一般的な中国人にとっては高価なものであることが多く、安価な商品が大量に売られている淘宝の利用者層と乖離があることも事実です。

 そうなると、淘宝を使わずにECを展開するという選択肢が見えてきます。そこで今回は、淘宝のようなモール出店型でない、中国でのEC進出のポイントを紹介します。自社でECを始めるにあたり、商品力や宣伝など考えなければいけないことは山ほどありますが、まずは「始める」というスタート地点に立つにあたり重要度の高い、次の3項目を中心に説明していきます。

  • サーバーの設置場所
  • 経営性ICPライセンスの有無
  • 運営スタッフは日本か中国か

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