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統括編集長インタビュー

「LINEどう?」「成功確率を高めるたった1つの方法は、数多くのトライ&エラー」…マーケティング責任者たちの情報交換会に潜入


 4月某日、銀座にマーケティング責任者たちが集まった。費用対効果に対する生々しい意見や、スマホ・LINEといった新しい試みへの印象など、予算権限を持つ彼らの話題は尽きない。そこで話された内容とは──。

マーケティング責任者5名の情報交換会に潜入

 今回集まったのは、スタートトゥデイの清水氏、良品計画の奥谷氏、クックパッドの安田氏、エクスペリアンジャパン(取材時はGDOに勤務)の中澤氏、ドクターシーラボの西井氏の5名。仕事内容が重なることの多い5人は定期的に情報交換を行なっているが、今回は日中の時間があわず食事をとりつつ行う形となった。その場へ運よく同席することができた筆者。マーケティング責任者たちはどのような会話を繰り広げたのか、その一端を紹介していこう。

左から、スタートトゥデイ 清水俊明氏、良品計画 奥谷孝司氏
クックパッド 執行役 安田啓司氏、エクスペリアンジャパン 中澤伸也氏、ドクターシーラボ 西井敏恭氏

 本題に入る前に、まず話題にあがったのが安田氏の転職について。安田氏は25年間務めたベネッセ・コーポレーションを退職し、4月からクックパッドへ転職している。「引き抜きですか?」(一同)とツッコミが入る中、安田氏は転職理由について「いやいや(笑)、たまたまのご縁がありまして。前職でさまざまな経験をさせていただいたのですが、環境を変えて新しいことをやりたいと思っていました。自分としては男性向けメディアも興味があったのですが、これまで女性向けメディアに長く関わっていたので、その流れからクックパッドさんと話をすることになり、もっとたくさんの女性に役立つサービスにしていける!という印象を持ち決断した感じです。本当に(笑)」と説明。

 すると「実は…私も転職しました(笑)」と中澤氏。「えっ!初耳!どこですか?」と一同興味津々となる中「エクスペリアンジャパンにお世話になることになりました」と明かした(中澤氏は5月20日よりエクスペリアンジャパンに勤務)。

 「GDOには7年間お世話になりました。前々職も含めずっとBtoCビジネスに関わっていたのですがBtoBの世界も覗いてみたいと思いまして。役割はプロダクトマーケティングでPRやブランディングといったことに関わります。外資系なので英語を頑張らないとなのですが(笑)」(中澤氏)。

LINEはやみつきになる

 お互いの近況を確認しつつ、最近面白いネタある? と情報交換を進める5人。その中でまず話題にあがったのはLINEだった。LINEの費用対効果の高さはよく耳にするところだが、マーケティング責任者たちはどのような印象を持っているのだろうか。出席者の中で現在LINE公式アカウントを運用しているのは、良品計画、ドクターシーラボの2社。7月時点では良品計画が約152万アカウント、ドクターシーラボが約290万アカウントとなる。

 まず口火を切ったのが奥谷氏。奥谷氏は「LINEは送客に半端なく効きますよ、あれはやみつきになりますね。まあ、一番送客効果が高いのはテレビ朝日さんの『お願い!ランキング』なのは間違いありませんが(笑)。食品のクーポンをLINEで配信した際に、食品以外の購買にも影響があり関連購買につながりましたよ」と語った。続いて西井氏も、「そうですね、うちもTwitter、Facebookなど色々と試してきましたが、店舗まで送客できたのははじめての経験です。通常と比べ4倍程度リアル店舗への来店数を増やすことができましたよ」と同意。

 料金についてはどう感じているのだろうか。その点について西井氏は「トータルのマーケティングコストとして安ければ、私は問題ないと思います」と話す。その意見に同意しつつ奥谷氏は「Facebook、Twitterと比べると効果の高さは歴然なのですが、ユーザーとのコミュニケーションがとれないのでやはりペイドメディアなのかなという印象ですね。これからもアクティブ率を保っていけるのか、興味津々です」と関心の高さを示していた。

 続いて話題にあがったのがスマホだ。ネット専業へと転職をした安田氏はまず、クックパッドのスマホからのアクセスの伸び率と前職に比べ広告予算が少ないことに驚いたという。

 「スマホからのアクセス数はものすごい伸びてますよ。フィーチャーフォンを含めるとモバイルがPCを超えているのですが、スマホの伸びはすごいですね(笑)。また、クックパッドは有料のプレミアム会員が約95万人(※2013年6月時点で100万人を突破)いるのですが、広告収益よりも課金収益が多い稀なウェブサービスなんです。それをいかに伸ばすのかが私のミッションの1つですね」(安田氏)

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この記事の著者

押久保 剛(編集部)(オシクボ タケシ)

メディア編集部門 執行役員 / 統括編集長立教大学社会学部社会学科を卒業後、2002年に翔泳社へ入社。広告営業、書籍編集・制作を経て、2006年スタートの『MarkeZine(マーケジン)』立ち上げに参画。2011年4月にMarkeZineの3代目編集長、2019年4月よりメディア部門 メディア編集...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2013/07/03 12:16 https://markezine.jp/article/detail/17790

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