アドウェイズはスマートフォンゲームを提供している企業向けのセミナー「PartyTech 2014[夏]~答えは「ユーザー」が持っている~」を開催した。アプリにおけるユーザーデータの活用ニーズは高く、方法論やプロダクト、システムも存在している。その一方で、実行・活用事例が少ない。また、情報も拡散しがちだ。このような状況を受け、主要企業の話を一度に聞く機会として同セミナーが企画された。
アドウェイズ事業戦略統括SVP兼バルビット取締役CSOの横田 雄士氏は、アプリの休眠ユーザーをテーマに、これからのユーザーデータ活用について語った。よくあるスマートフォンゲームのユーザーのパターンには、次のものが挙げられるという。
ユーザーA
すぐ課金をして遊び始めて、あっという間にやりつくして飽きるユーザーB
無課金で遊び始めて、徐々に面白くなって課金を始める
この場合、ユーザーAは重課金者だが休眠する可能性が非常に高い。アプリの提供側としては、ユーザーAに対してアプリに関する新情報を告知して復帰させたい(休眠復帰)ところだ。しかし、実際に休眠復帰を実現するためには、どのユーザーが休眠しているかといった、ユーザーの状況把握が必要だ。例えば、休眠ユーザーにも飽きてしまった人、そもそもハマらなかった人などがいる。複数のアプリからユーザーデータを抽出して、最適な層にリーチする必要がある。
また、横田氏は「同一のユーザーでも、厳密に追うならば期間ごとにユーザーの属する経路を再評価すべき」と語り、広告効果の評価指標を従来のインストールベースだけでなく、休眠復帰を加える必要性を説いた。さらに、休眠復帰を狙うならば、そのためのクリエイティブを配信する必要性があると語る。そして、その過程で優良ユーザーを定義し、オーディエンス拡張を進めるべきだと展望を語った。最後に、「これからはWebとアプリの方法論を近づけ融合させて、Webの世界で当たり前に行われているアドテクをアプリでも実現したい」という言葉で締めた。
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