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ネットでの露出は視聴率に回帰するのか/進化するテレビ作り。TBS『恋んトス』のデジタル活用術

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2014/09/01 10:00

 本連載の第一回目ではWOWOW『金曜カーソル』を紹介したが、最近はテレビ業界が本気でネットに取り組み始めている。民放キー局の間近決算を見ても、インターネットを成長領域として見ている放送局が多い。今回はネット連携に定評のあるTBSの『恋んトス』のウェブ企画統括であり、編成局コンテンツ戦略部「番組をデジタルで盛り上げよう会議」メンバーの柳内啓司氏にネット戦略について話をうかがった。

デジタルメディアをプロモーションに活用して、若い視聴者層を獲得したい

株式会社TBSテレビ 編成局コンテンツ戦略部 柳内啓司氏

――『恋んトス』とはどういう番組なのでしょうか。

柳内氏:毎週月曜深夜0:41~から放送している、恋がしたい見知らぬ男女8人が恋愛ツアーに出かけ、カップルが生まれるかを見守る恋愛ドキュメンタリー番組です。ただし、1つ仕掛けがあります。それが番組名の由来となっている「コイントス」です。

 メンバーは男女で1台ずつスマホを持っているのですが、そのスマホには定期的に「コイントスをして、表がでた人は○○をしてください」という指令が届きます。コイントスによる指令は絶対。従わなければいけません。例えば、好きでない人とキスしないといけないという残酷な指令も中にはあります(笑)。しかし、この強制力のある仕掛けによって、様々なドラマが生まれ、見応えのある番組になっているのだと思います。

――過激な内容ですね(笑)。柳内さんは、この番組の中でどういった役割をされているのですか。

柳内氏:「ウェブ企画統括」として、番組のデジタル戦略全般を担当しています。いわば「デジタルよろずや」です(笑)。デジタル宣伝企画をどうしようか、番組サイトをどうしようか、TwitterとFacebookでどんなことを発信しようか、番組プロデューサーと二人三脚で考える日々です。

――なるほど。かなり本放送と連携ができているんですね。テレビ局内部ではネットを活用する企画に対して、まだ抵抗があるのではないかと思いますが、そのあたりはいかがでしょうか。

柳内氏:私は「番組をデジタルで盛り上げよう会議」という会社公式の会議体のメンバーで、むしろデジタル戦略を推し進める立場なので、その辺りは以前と変わってきていると思います。一方で、デジタルメディアをプロモーションに活用することは、まだ効果が見えにくい部分があるので、実施にあたってはこの施策の意味合いを周囲に丁寧に説明する必要はありました。

――企画を通すにあたって工夫されたことはありますか。

柳内氏:若い視聴者層を呼び込むために、デジタル宣伝が必須であることをとにかくアピールしました。また、今回の施策で得た知見を社内全体で共有して、会社全体の利益にフィードバックすることも説明しました。ですので、番組を放送して終わりではなく、結果をちゃんと総括したいと思っています。


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著者プロフィール

  • 大元隆志(オオモトタカシ)

    伊藤忠テクノソリューションズ ITビジネスアナリスト。デジタルマーケティングソリューションの企画/提案、同分野でのマーケティングを担当。モバイルを軸としたITのビジネス企画が得意であり、MCPCアワード審査員も務める。『ビッグデータ・アナリティクス時代の日本企業の挑戦』など著書多数。ヤフーニュース個人、翔泳社EnterpriseZine、ITmediaマーケティング等、ZDNET、CNETなどIT系メディアで多くの記事を執筆。所有資格:米国PMI認定PMP、MCPC認定シニアモバイルシス...

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