SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第99号(2024年3月号)
特集「人と組織を強くするマーケターのリスキリング」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

COLUMN

「自分にしかできない」か「誰でもできるか」で仕事を徹底仕分け スタートアップマーケターの時間創出術

自分でやる/他人に任せるで仕事を徹底仕分け

 ── 八方塞がりですね。その状況をどうやって改善したんですか?

 作業をアウトソースすることを考えました。作業をすべて一人で抱えていると、時間を作るためにひとつひとつの作業にかける時間を減らそうと「効率化」することに意識が回ってしまいます。実際、私もそう考えて徹底的に効率化していきました。結果的に業務効率は上がりましたが、仕事の量が増えていったことで、また手が回らなくなってしまいました。だから、仕事にかける時間ではなく、仕事自体を減らしてしまおうと考えたのです。

 そのために、まず自分の仕事の「判断基準」を洗い出しました。判断基準が明確な作業であれば「誰でもできる仕事」とし、TeachmeBizでマニュアル化しました。判断基準が明確ではない、私でなければ判断ができない「私にしかできない仕事」に集中しようと考えたんです。

 ── わかりやすいですね。

 バシバシ仕分けしていきました(笑)。判断基準を洗い出した後、一週間使って「誰でもできる仕事」をTeachme Bizでマニュアル化していきました。このとき、多少はいつもの作業に+αの時間を要しますが、未来への投資なのでしょうがないですよね。

作業マニュアル一覧
作業マニュアルの例

 マニュアルが完成した後、週一日で3時間くらいのピンポイントで作業してくださる方を探しました。先程述べた「KPI作成に必要な数字を集めてくる仕事」です。これがまた苦労しました(苦笑)。週一日、たった3時間だけ働いてくれる人が見つからない。複数の人材紹介会社に問い合わせてみましたが、この条件では厳しいと返答をいただいたり、1時間あたりの単価が非常に高かったり…。

ハローワークも活用!

 ── せっかくマニュアル化してアウトソースを実行しても、コストが見合わないのであれば本末転倒になってしまいます。

 そうなんです、これは予想外の誤算でした。途方にくれていたところ、たまたま知人である会社の社長が、ハローワークで同じように厳しい条件でも働いてくれる人を見つけたことを教えてくれました。早速、ハローワークに求人を出したところ、今までの苦労が嘘みたいに応募が集まりました。ハローワークでは事情により週五日では働くことができない人が多く、週一日3時間の条件でも働きたい人がたくさん集まってくれたんです。

 日時の条件が厳しい代わりにスキル面はゆるい。ただ既に作業のマニュアルが用意できていたので、複雑な作業でも画面をみながら作業してもらえる状態でした。「パソコンが起動できてExcelに数字を打ちこめる人」ならOK、ハローワークに求人を出した翌週には、実際にオフィスに来ていただき作業をしていただくことになりました。

 「KPI作成のための数字集め」は、会社としてはかなり重要な数字です。これを集めるには結構な時間がかかります。集める元になるのは、Google Analyticsやzendesk、メール、その他のデータベースから出力されたCSV等。すでにマニュアル化していたので、アルバイトのかたはTeachme Bizに従って作業すればいい。IT業界出身ではない方でも簡単に作業ができます。数字集めをアルバイトのかたにお願いできるようになったので、私が使える時間は大きく増えました。

 しかし、マニュアルを用意していてもつまずくことはあります。そんなときは、アルバイトの方にマニュアルも更新してもらえばいいんです。TeachmeBizの利点は「簡単に作成・更新できる」=誰でも使える点です。つまずいた箇所は私が気づかなかったところとも言え、つまずいた方に更新をして貰えば、マニュアルはよりわかりやすくなっていきます。また、採用させていただいたアルバイトの方が私たちのサービスのターゲット、ペルソナである「Webアプリケーションを使ったり、PCのソフトを触ったりするのに苦手意識を持っている人」だったことも良かったです。

次のページ
「自分にしかできない仕事」に全力を注ぐ環境作りを

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
COLUMN連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

大﨑 祐子(オオサキ ユウコ)

1993年生まれ、熊本大学法学部4年生。 大学3年次から国内外の著名人のマネジメント・アシスタントを始めとした様々なプロジェクトにリモートワークにて参画。現在は、法人を対象とした秘書業務や企画・広報などをリモートワークで実現。また個人で運営する「リモートワークを頑張る女子大生のブログ」がlived...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2015/07/06 08:00 https://markezine.jp/article/detail/22681

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング