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アトリビューション分析で正しい広告評価を ~日本の現状と米国最新事例まで~

成果の定量的な分析に、アトリビューション分析は必須~導入に必要な7つのTipsを紹介

 日本とアメリカのアトリビューション分析の現状を明らかにし、企業が活用する上で必要な考え方を解説する本連載。第3回では、AOLがグローバルで展開するデータ戦略事業の統括責任者を務めるアレックス ティムブス氏が、同社の事例をもとに、アトリビューション分析の導入に求められる考えを解説する。

米国に現れた新たな分析ツールとは

 前回の記事(詳細はこちら)では、米国における計測・最適化ツールの動向を紹介し、日本国内におけるアトリビューション分析の実施・普及に向けた課題がどの程度まで解決可能な状況にあるかをお伝えしました。

 今回はAOLが提供する総合マーケティング・アトリビューション・プラットフォーム(UMAP)「Convertro」の事例を用いつつ、アトリビューション分析の導入に際してマーケターやメディア、広告代理店が知っておくべきTipsをお伝えしたいと思います。

 まず、米国におけるアトリビューションの最新動向を紹介します。米国ではコンバージョンに至るまでの消費者の挙動を示してくれるアトリビューション分析が徐々に普及してきていますが、eMarketer社が公開したレポートによると、コンバージョン経路やタッチポイントに基づいたアトリビューションを活用している企業は、実は少数に過ぎません。驚くことに、米国の企業の57%が最初の接触とコンバージョン前の接触しか考慮しない、単純な分析モデルを使用しているのです。

 このような状況の中、米国市場のベンダーの多くが、売上データや経済・価格変動などに基づく軽量数学的な「マーケティング・ミックス・モデル」と、アルゴリズム的手法である「マルチタッチ・アトリビューション・モデル」を一つの数式あるいはルールで一本化するソリューションの開発を進めています。Forrester社は、2016年までに、インタラクションを測定して最適化する新たな統計手法を使うことで、この2つのモデルが統合されると予測しました。

 Forrester社ではこの新たなソリューションを「ユニファイド・マーケティング・インパクト・アナリティクス (uMIa)」 と名付け、マーケティングミックスの要素にビジネス価値を割り当てた戦略的統計手法であると説明しています。

オンライン、オフラインデータの一本化は大きな効果を生む

 さらに、マーケターが単一の情報源にアクセスできるこのアプローチをForrester社は「全チャネルを測定し、クロスチャネルの効果や顧客の辿ってきた経路、予算設定などの要素を考慮に入れた複雑な分析ができる手法」「一つのツールによって、長短期の目標を測定し、マーケターがアロケーション設定とプラン設定を行えるようにするオンラインとオフラインのデータの一本化である」と定義しています。

 我々AOLも「Convertro」で同様の仕組みを提供しています。本コラムでプラットフォームの説明は避けますが、米国で、消費財メーカーのCPAを最大で48%削減したほか、B to B のテクノロジー系企業においてレベニューを75%、コンバージョンを81%向上させ、飲食ブランドの例では49%のROIを得るという実績を出してきました。

 ここまでの説明でアトリビューション、特にuMIaの効力が高いということは、お分かりいただけたのではないでしょうか。

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この記事の著者

Alex Timbs(アレックス ティムブス )

 AOL International データ&アトリビューション統括責任者:AOLのDMPおよびサードパーティデータ連携、MTAプラットフォーム「Convetro」のビジネスなど、AOLがグローバルで展開するデータ戦略事業の統括責任者。現職以前はAOLのプログラマティック、モバイル、クロススクリーン...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2017/02/21 09:00 https://markezine.jp/article/detail/25975

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