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コンテンツマーケティングの新常識

「チャンネルが人に合わせる時代へ」コンテンツマーケティングの未来の話をしよう


 コンテンツマーケティングの真価を問うポイントについて改めて整理しましょう。そして、コンテンツマーケティングの将来像について思いを巡らせていきます。キーワードは「情報量」と「深さ」です。

ジブリの掃除シーンで爽快な気分になる理由

 これまでの連載で語ってきたことを鳥瞰した上で、コンテンツマーケティングの将来像について考えてみましょう。コンテンツマーケティングの展望を考える上で基本となるポイントは以下3つです。

・コンテンツは現実の疑似体験である
・コンテンツマーケティングは、コンテンツを通じたブランドの疑似体験
・疑似体験のリアリティは、コンテンツの情報量に比例する

 ジブリの映画にはよく「掃除をする」シーンが登場し、見ているだけで爽快な気分になれます。映画を通して、掃除を疑似体験しているからです。我々は物語を通して、他人の人生を経験することができます。

 不思議なことに、人間は物質と情報をそれほど区別していません。好きな人の事を考えるだけで鼓動が早くなったり、絵なのにホラー漫画で恐怖します。コンテンツが魅力的なのは、情報だけで情動に大きな影響を与えられるからでしょう。

情報量を上げる4つの方法

 魅力的なコンテンツは疑似体験のリアリティが高いものであり、そのリアリティは情報量に比例します。落書きよりも緻密に描き込まれたモンスターのほうが迫力あります。ただ、何をもって情報量が多いとするかは様々です。大きく分けて主観、客観、具体、記号という4つのアプローチで情報量を上げる方法があります。

情報量を上げる4つの方法のマトリクス
情報量を上げる4つの方法のマトリクス

 たとえば小説は、一貫して主人公の視点で世界を見渡します。「何を考えているか」という人間の内面情報が描きやすいのです。反対に映像は「誰が今しゃべっているか」といった対象者がすぐハッキリわかるため、群像劇によって情報を増やすことができます。

 テレビでよく見るひな壇芸人の番組は、映像だから可能なのであって、ラジオや小説であれを再現したら読者は混乱してしまいます。

 小説や映像は非常に具体的に世界を描きますが、反対に歌詞やマンガはシンプルなキーワードや記号によって、人間の記憶を引き出して情報量を増やします。

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この記事の著者

谷口 マサト(タニグチ マサト)

滋賀出身。マンガ原作者、LINE社コンテンツマーケティングチーム、チーフプロデューサー。ネットでオリジナルコンテンツを作ることをテーマに、LINE社で企業とコラボしたコンテンツを日々制作している。個人でもコンテンツ制作を行っており、月間300万PVの個人サイト「chakuwiki/借力」はベストブロ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2018/02/20 14:19 https://markezine.jp/article/detail/27133

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