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常識破りのデータドリブン企業・モノタロウが分析から施策までを直結させ、PDCAを3倍速にできた理由

働き方から変わり、「来月やります」が「来週やります」に

 そんな岡崎氏だが、実は導入当初は使いこなせるのか不安だったという。

 「ですが施策を一つ試してみると、お客様の反応がダイレクトにわかり、セグメント別の効果も明確になります。これが結構おもしろくて『次はこのセグメントではどうだろうか』と新しい仮説ができる。お客様への理解が深まるよいサイクルに入ったと思います」(岡崎氏)

株式会社MonotaRO データマーケティング部門 岡崎真理子氏
株式会社MonotaRO データマーケティング部門 岡崎真理子氏

 今までであれば諦めていたような、開発の負荷は軽いが改善インパクトも比較的小さい施策も、失敗を恐れずに試せるようになった。アイデアを試す回数は導入前と比べて3倍に増えたというのが、岡崎氏の実感だ。

 「ミーティングのサイクルも変わってきていて、以前なら、本当はすぐにでもやりたいけど『来月やりたいです』といっていた案件が『来週やります』といえるようになってきています。開発依頼がいらないので、マーケティングのチームだけで企画内容とリリース日を決められることで、働き方も変わってきました」(米島氏)

 また、分析してから試すという従来型の開発とは逆の、「試してみてからわかる」探索型アプローチが増えたという。「これまで長年お客様を分析してきましたが、知らないことはまだ山のようにあります。試行錯誤を繰り返しながらお客様をより理解できることの意義は大きいですね」と久保氏。企画したことを、マーケターが直接実行できる環境が実現したからこそ手にしたメリットといえそうだ。

 久保氏は、岡崎氏をはじめとするマーケターチームの「学びの速度」がかなり上がっていると感じるそうだ。

 「実際の売上ももちろんですが、学びのサイクルが速くなり、学ぶ量が増え、よりユーザーのことを理解できるようになっている。たとえ負けたとしても、負けるのがうまくなりました。何倍もの速さでユーザー理解を深められるプラットフォームなのだと、横で見ていて思いますね」(久保氏)

 今後については「さらに高い解像度でお客様を理解し、施策に活かしていきたい」と語る久保氏。機械学習をもとにセグメントを作ってWeb接客を実施することも視野に収めているという。

 仮説をもとに試行しデータをもとに改善を重ねるというアジャイルなマーケティングを、Web接客においても仕組み化しつつあるMonotaRO。データドリブンを極め続ける同社の挑戦は終わらない。

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この記事の著者

田崎 亮子(タサキ リョウコ)

マーケティング&コミュニケーション領域の編集・執筆・翻訳を手掛ける。コミュニケーション領域の専門誌編集、コーポレートコミュニケーション領域の制作会社を経て、現在はフリーランス。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2019/09/26 10:00 https://markezine.jp/article/detail/31665

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