大日本印刷(以下、DNP)、日産自動車(以下、日産)、ゼンリン、ソフトバンク、クワハラの5社は、車での移動中に快適にWeb会議ができる「移動会議室」の実証実験を、東京都と神奈川県の一部地域で、6月28日から約3か月間実施する。
車両は、日産のミニバン「エルグランドVIP2列シート」を採用。後部座席の前面に大画面(32インチ)のディスプレイを設置するなどの改装を行い、会議室に必要な機能を搭載する。また、前席に会話の内容が漏れないよう、前席と後部座席の間には遮音壁を装備。秘匿性の高い会議にも対応する。
Web会議用の通信回線はソフトバンクが提供する5Gを含むネットワークを利用し、会議終了前に目的地に到着した場合は、DNPが開発する専用のコミュニケーションツールを用いて運転手と連絡をとり、駐停車可能な場所に車両を停めて、会議が終了するまで「移動会議室」を利用できる。
なお、同コミュニケーションツール上では、ゼンリンが提供する「ZENRIN Maps API」により、現在の走行位置を住宅地図レベルまで詳細に確認することが可能。また、同車両の運行サービスはワンボックスタクシー・ハイヤー事業を展開するクワハラが担う。
今回の実証実験では、「移動時間を有意義に活かす」をコンセプトに、高級ミニバンの後部座席をWeb会議が問題なく行える環境に整えることで、移動しながらの打ち合わせやプレゼンテーションなどをより効果的に実施できるよう検証し、効率的で安全、安心な働き方の実現につなげることを目指す。
また今後、5社は、「移動会議室」のサービスの価値と需要の検証を行い、事業化を目指す。
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