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「グッズが最も売れるプロレス団体に」社長の一言で始まったNOAHのリブランディングストーリー

 2022年12月にプロレス団体NOAHの新たなブランドガイドラインとタグライン(ブランドの意志を込めた強く短いメッセージ)を策定したCyberFight。「コアな客層が多いプロレスを今の時代らしくメジャー化させるためには、クリエイティブによるブランド価値向上が不可欠」と語るのは、サイバーエージェントでクリエイティブを統括する佐藤洋介氏だ。本記事では佐藤氏とCyberFightの武田有弘氏を取材し、リブランディングの方法と効果を聞いた。

藤田社長から突然届いたメッセージ

MarkeZine編集部(以下、MZ):まずはお二人の自己紹介をお願いします。

佐藤:サイバーエージェントでクリエイティブ領域の執行役員を務めています。現在は主にメディア事業を担当しており、関わっているプロジェクトの約8割がABEMAです。クリエイターの採用・育成や、アウトプットのクオリティコントロールに携わっています。

サイバーエージェント 執行役員 クリエイティブ統括室 室長 佐藤洋介氏
サイバーエージェント 執行役員 クリエイティブ統括室 室長 佐藤洋介氏

武田:私はサイバーエージェントのプロレス事業会社CyberFightで「プロレスリング・ノア(以下、NOAH)」の代表を務めています。

CyberFight 取締役 武田有弘氏
CyberFight 取締役 武田有弘氏

武田:NOAHは2000年に三沢光晴氏が立ち上げたプロレス団体です。2020年1月にサイバーエージェントグループへ参画し、同年7月にCyberFight系列となりました。

NOAHの試合
NOAHの試合(画像提供:NOAH)

武田:NOAHのファン層は幅広いです。たとえば後楽園ホールなどに来られる方の約半数は女性ですが、東京ドームクラスになると40代・50代の男性が多く、大会によって客層が大きく変わります。

MZ:2022年12月、CyberFightはNOAHのブランドガイドラインおよびタグライン(ブランドの意志を込めた強く短いメッセージ)を策定しました。背景をお話しいただけますか。

佐藤:2021年のある日、サイバーエージェント代表の藤田からいきなりメッセージが届いたのです。「NOAHをグッズが最も売れるプロレス団体にしてほしい」と。「今は想像できないかもしれないが、NOAHにはそのポテンシャルがある」と彼は言っていました。ABEMAで放送しているNOAHの番組クリエイティブをはじめ、NOAHというブランドをヴァリューアップできないかと相談されたわけです。

クリエイティブにはモノの価値を変える力がある

MZ:ブランドの価値向上を目指すにあたって、クリエイティブにフォーカスしたのはなぜですか。

佐藤:サイバーエージェントでは「クリエイティブ=会社の重要な競争力」だと捉えています。また、ブランディングにおいては“希少性”を重視しているため、たとえロゴ一つであっても社員が使用する際は私のチームまで一報が入るようになっているのです。そのくらい会社全体でクリエイティブを大事にしていますし、クリエイティブにはモノの価値を変える力があると考えています。

佐藤:藤田はクリエイティブでプロレスの価値を変えたかったのだと思います。コアな客層が多いプロレスを今の時代らしくメジャー化させるためには、クリエイティブによるブランド価値向上が不可欠であり、ABEMAでNOAHを見ながら「クリエイティブでもう少しジャンプできそうだな」と考えたのではないでしょうか。

 私自身、NOAHの選手たちから閉塞的な今の時代を打破し得るパワーを感じたのです。「プロレスがもっと世間に広まってほしい」と強く思いました。

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この記事の著者

和泉 ゆかり(イズミ ユカリ)

 IT企業にてWebマーケティング・人事業務に従事した後、独立。現在はビジネスパーソン向けの媒体で、ライティング・編集を手がける。得意領域は、テクノロジーや広告、働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/05/11 07:00 https://markezine.jp/article/detail/42163

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