映画もデジタル化、2018年には国内の8割に
シード・プランニングは、シネマコンプレックス事業者 、機材メーカー、スタジオやポストプロダクション、通信事業者を含む17社を対象に、デジタルシネマと3Dシネマについて今年の3月から6月にかけて調査を行った。
米国ハリウッドの大手映画製作・配給会社7社が2005年に、ハリウッド映画のデジタル配給、上映に関する仕様を公開。2008年に入って、ハリウッド映画で3D対応の作品数が多く制作されたことから、国内の劇場でデジタル化が促進され、国内のデジタルシネマ数は2010年に全スクリーンの10%を超え、2012年には20%、2014年には40%弱、2018年は80%を超えると予測される。
また、2008年から2010年まで3Dデジタルシステムが急増するものの、2018年にはデジタルスクリーン全体に占める3Dデジタルシステムの割合は24%、全スクリーンに占める3Dシネマの割合は20%に落ち着くと見られる。
キャメロン監督の3D映画「Avatar」で占う3Dシネマの将来
今回のレポートでは、2009年末公開の3D映画「Avatar」(ジェームズ・キャメロン監督)がヒットし、映画館に3Dシネマのビジネスメリットが認識されることを前提に、全世界での3Dシネマの普及についても予測している。
それによると、2008~2010年は、3Dシネマが牽引する「第一次デジタルシネマ普及期」となり、2010年にはデジタルシネマの約半数に3Dシネマが導入される。2014~2016年は、デジタルシネマスクリーンの増加によるコスト削減によって、フィルムでの配給をしない映画タイトルも現れ、「第二次デジタルシネマ普及期」となる。2018年には全スクリーンの約8割がデジタルスクリーンになり、デジタルシネマの28%(全スクリーンの22%)が3Dシネマになると予測している。
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