Criteoがモバイルにおける消費者の購買行動やトレンドについてまとめた「State of Mobile Commerce」によると、世界のオンラインショッピングにおけるモバイル使用率は30%に拡大したことがわかっている。特に日本および韓国での使用率は圧倒的に高く、日本は調査対象国でも最高の49%、韓国は45%を占める。また、日本と韓国でのモバイル使用率はさらなる伸長が予想されており、Criteoでは両国とも2015年には50%を超えると見解を示している。
また日本では、モバイルにおける100ユニークユーザあたり5ユーザ、つまり5%がトランザクションを行っており、グローバル平均の2倍にのぼる。デバイス別にみると、Androidスマートフォンが5.7%と最も高く、次いでiPadが5.1%、Androidタブレットが4.7%、iPhoneは4.3%となっている。
Androidデバイスは、スマートフォンでのオンラインショッピングの3分の1超を占めていることがわかった。特に、ドイツ、イタリア、スペイン、ブラジル、韓国などでスマートフォン経由でのオンラインショッピングにおけるAndroidの割合はiPhoneを上回っている。日本においてもECの43%、旅行の43%がAndroidでの取引となっており、iPhoneに近づいてきていることがわかった。
端末にフォーカスすると、欧米に比べアジアでスマートフォン使用率が高い。日本ではモバイル使用率の49%のうち、スマートフォンの使用は44%、タブレットの使用は5%となっている。一方、英国、ドイツ、オランダ、フランス、ロシアでは、タブレットの使用率がオンラインショッピング全体の50%を上回っている。
EC企業に目を向けると、各調査対象国におけるEC企業上位4分の1は、モバイル経由のオンラインショッピングが平均45%前後(日本と韓国は65%超)となっている。一方、下位4分の1の企業ではモバイル経由でのオンラインショッピングが14%程度に留まっており、上位企業との差は4倍以上になっている。このことから、モバイルを重視していないEC企業は、ビジネス機会を大幅に失っているとレポートでは指摘している。
【調査概要】
調査期間:2014年10月
調査対象国:日本、韓国、米国、英国、スペイン、ドイツ、フランス、オランダ、イタリア、ロシア、ブラジル
調査方法:ECおよび旅行業界の広告主から集めたトランザクションレベルのデータを個別に分析
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