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アウディの出稿5箇条とは?Yahoo!ニュース×業界キーマンが「記事広告」のあり方を考える


 5月23日、Yahoo!ニュースは「おもしろいだけが記事広告ですか?」と題したトークイベントを開催。これからのスポンサードコンテンツのあり方を探るべく、企業のマーケティング担当マネージャーや編集者など様々な視点からディスカッションが行われた。

 2018年5月23日、Yahoo!ニュースは、「おもしろいだけが記事広告ですか?」と題したトークイベントを開催した。アウディジャパンの井上大輔氏、博報堂ケトルの嶋浩一郎氏、ノオトの宮脇淳氏、Yahoo!ニュース編集の井上芙優氏の4名が登壇。様々な視点からディスカッションを行い、これからのスポンサードコンテンツのあり方について意見を交わした。モデレーターは、Yahoo!ニュース編集の永井千晴氏。

アウディ井上氏の考える記事広告出稿5箇条

永井千晴(以下、永井):いまやメディア側にとって大きな収益源でもある記事広告。記事広告ときくと、「やってみた」「使ってみた」などの「おもしろ広告」を思い浮かべる方も多いと思いますが、実はそのほかにも様々な記事広告があります。エンタメ色の薄い記事広告とはどんなものなのか、またどんな意味があるのか伺ってみたいと思います。まず広告主側として、アウディジャパンの井上さんからお話しいただけますでしょうか。

(左から)Yahoo!ニュース 編集 井上芙優氏/有限会社ノオト 代表取締役 品川経済新聞編集長 宮脇淳氏/博報堂ケトル 代表取締役社長 クリエイティブディレクター・編集者 嶋浩一郎氏/アウディジャパン株式会社 マーケティング本部 デジタル&CRM マネージャー 井上大輔氏/Yahoo!ニュース 編集 永井千晴氏

(左から)Yahoo!ニュース 編集 井上芙優氏
有限会社ノオト 代表取締役 品川経済新聞編集長 宮脇淳氏
博報堂ケトル 代表取締役社長 クリエイティブディレクター・編集者 嶋浩一郎氏
アウディジャパン株式会社 マーケティング本部 デジタル&CRM マネージャー 井上大輔氏
Yahoo!ニュース 編集 永井千晴氏

井上大輔(以下、井上大):まず記事広告には2種類あると思います。「おもしろ広告」などの「拡散力」が強みのものと、第三者に自社商品を批評してもらうことで信頼を高めるもの。後者はその「コンテンツ制作力」を期待して出稿しています。アウディでは記事広告をよく使っているのですが、そのなかで勝ちパターンがみえてきたので紹介します。

アウディ井上氏の考える記事広告5箇条

1.コンテクスト(文脈)を整理する

2.だれに、何をしてもらうかを決める

3.KPIを一つだけ決める

4.「拡散力」と「コンテンツ制作力」のどちらを買うかを決める

5.メディアに任せる

井上大:まず、記事広告を出稿する際に大事なのは、ターゲットを決めること。アウディではいつもカスタマージャーニーマップを作っています。たとえば、「Q2」という車を売り出したいと思ったとき、ターゲットであるお客様は、(1)知っているけど忘れてしまった、(2)検討候補には入っている、(3)かなり積極的に検討しているという、3種類に分けられます。

 つぎに、記事広告によってターゲットをどう変えていきたいかを決める。たとえば、知っているけど忘れてしまった人には、「思い出して、候補に入れてもらう」。候補に入っている人には、「複数ある候補のなかから、さらに絞り込んでもらう」など。そのうえで、KPIを一つだけ決める。これは「一つだけ」というのがポイントです。複数でもいいけど、一番重要なものは決めることが大切です。

 検討候補に入っていない人に対しては、「おもしろ広告」を使って、とにかく商品を思い出してもらいます。この場合、商品説明はほとんどしない。反対に、検討候補に入っている人に対しては、自動車雑誌としてタイアップして、車のレビューを書いてもらうなどして商品の良さを具体的に説明しています。ここまで決まれば、あとは読者のことを一番よくわかっているメディアの人に任せたほうがいいでしょう。

嶋浩一郎(以下、嶋):この5箇条が整理されていたら頼まれるほうもキュンキュンしますね(笑)。5つとも大事だと思いますが、なかでも一番大事なのは、KPIを一つに絞ることですね。これができていないところは非常に多い。記事一つでそんなたくさん解決できないよ……って、いつも思います。クライアントがKPIを決めることで、記事の作り手も作りやすいですよね。

宮脇淳(以下、宮脇):そうですね。そこさえ決まっていれば、任せっぱなしでも間違いがない。ちゃんとした制作会社に頼めば。

嶋:ノオトさんとかね(笑)。

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この記事の著者

福島 芽生(編集部)(フクシマ メイ)

1993年生まれ。早稲田大学文学部を卒業後、書籍編集を経て翔泳社・MarkeZine編集部へ。Web記事に加え、定期購読誌『MarkeZine』の企画・制作、イベント『MarkeZine Day』の企画も担当。最近はSDGsに関する取り組みに注目しています。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2018/06/08 10:47 https://markezine.jp/article/detail/28577

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