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MarkeZine Day 2015 Autumn

DMP導入にあたり、ANAとキリンが乗り越えてきた壁と活用の道筋~組織体制から社内理解の得方まで

 マーケティングへのデータ活用の根幹となるDMP(データ・マネジメント・プラットフォーム)。2015年のDMP市場規模は10億円と予測されており(ITR調査)、年々拡大していることから、導入の検討を始めている企業も多いのではないだろうか。一方、すでに導入を終えた企業では、導入にあたってどのような壁にぶつかり、また現在どのように活用しているのか。MarkeZine Day 2015 Autumnで開かれたパネルセッションから、ANAとキリンの事例を紹介する。

ANAとキリンのデジタルマーケティングをとりまく組織体制

(左)全日本空輸株式会社 マーケティング室 マーケットコミュニケーション部
デジタルマーケティングチーム 西村健氏
(中央)キリン株式会社 デジタルマーケティング部 デジタルマーケティング担当 高栁裕之氏
(右)株式会社翔泳社 MarkeZine編集部 副編集長 安成蓉子

安成:今日のパネルディスカッションのテーマは「DMPの構築にあたり、乗り越えてきた壁と活用の道筋」。全日本空輸(以下、ANA)の西村さんとキリンの高栁さんをパネリストに迎えて、お二方の経験談をうかがっていければと思います。まずは自己紹介とともに、それぞれ社内の組織体制から教えていただければと思います。まずはANAの西村さんから、どうぞ。

西村:僕は今の部署に来る前は、羽田や成田、パリのドゴール空港といった現場でのオペレーション業務や、海外空港の新規開設・システム開発などを担当していました。僕が所属しているマーケットコミュニケーション部は、宣伝部とWEB販売部の2つの部署を統合して2012年4月にできた部署です。トリプルメディアを駆使して、お客様と立体的なコミュニケーションを行うマーケットコミュニケーション部では、マーケティングの4つのP「Product(飛行機をどこに飛ばすか)」「Price(いくらで販売するか)」「Place(どこで販売するか)「Promotion(どの様に訴求・伝えるか)」の最後のP、プロモーション領域を担当しています。部に所属するのは、だいたい30人強。オンラインとオフラインの担当者がそれぞれ半々ずつくらいですね。

安成:マス媒体を担っていた宣伝部と、オンライン購買を管理していたWEB販売部。両者の体制は大きく異なりそうですが、一緒になった当初からうまくいったのでしょうか?

西村:そうですね。僕は合併した時に異動したので伝聞ですが、以前からコミュニケーションはとっていたので、それほど大変なことはなかったと聞いています。むしろ、決裁者がひとりになったことで、格段にスピードが上がりましたね。ひとつの目的に向かって、オンライン・オフライン関係なく考えられるようになったので、時代に合っている良い環境を作ってもらえたなと思っています。

安成:確かに、「オンライン/オフライン」「マス/デジタル」と分けて考える時代ではなく、双方をうまく組み合わせたコミュニケーションを設計していくことが、これからのマーケターには求められていますよね。次はキリンの高柳さん、お願いします。

高柳:実は私が入社したのは今年の6月で、まだ4か月も経っていないのですが、前職でデータを扱う仕事をしていたこともあり、キリングループ内におけるDMPの活用支援を推進しています。キリン株式会社は3つの飲料会社「キリンビール株式会社」「キリンビバレッジ株式会社」「メルシャン株式会社」を束ねている企業になり、私が所属するデジタルマーケティング部はCSV本部の下にあります。CSVとは、Creating Shared Value=共有価値の創出という意味で、ビジネスを通じて社会課題を解決していくことを担っている部署になります。

安成:キリンさんは特にここ1~2年でデジタルシフトが加速しているという印象です。そのあたりの内情も、のちほど伺っていければと思います。

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この記事の著者

野本 纏花(ノモト マドカ)

1983年生まれ。成蹊大学経済学部卒業。大学卒業後、大手IT企業にてレンタルサーバーサービスのマーケティングを担当。その後、モバイル系ベンチャーにてマーケティング・プロダクトマネージャーを務める傍ら、ライター業を開始。旅行関連企業のソーシャルメディアマーケターを経て、2011年1月Writing&a...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2015/11/10 08:00 https://markezine.jp/article/detail/23321

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