世界150以上の検索サイトやSNS、マップで店舗の情報発信を可能にするクラウドプラットフォームを提供しているYext(イエクスト)は、同社のデータに加え、GoogleやBingをはじめとする100以上の検索プラットフォームのデータをもとに、新型コロナウイルスが世界の検索動向と消費者行動に与える影響を調査した(※)。
※Yextでは、特定の業界における2020年の特定期間における消費者の検索とエンゲージメント数を2019年の同日に記録された値と比較。年間成長率を調整した上で日次の変化率を算出して、その値を数日単位で平均する方法を採用している。
検索行動を起こすのが一番早かった国は日本
最初に検索行動に反応が現れたのは日本の消費者。最初の症例が報告された1月15日から10日後の1月25日には、食料品店など主要業界に関する検索数が大幅に増加。2月29日には想定レベルの307%増のピークに達した。
反対に、検索行動に移すのが最も遅かったのはイギリスなどの消費者。小売・外食サービスへの客足が減少し始めた3月1日頃に、レストランや小売店舗への経路案内も減少したことから、検索行動と現実の活動の変容が、ほとんど同時に行われていたことがわかった。
業界別に見る!新型コロナウイルスによる検索数への影響
日本国内において、検索数が大きく減少しているのは、「ホテル業界」と「外食業界」だ。いち早く検索数が減少した「ホテル業界」では、昨年対比マイナス46%を記録。「ホテル業界」に関する検索数の減少と同じように、「レンタカー業界」の検索数も減少した。また「外食業界」も検索数が昨年対比マイナス46%と大きく減少した。
反対に、新型コロナウイルスの感染拡大によって、検索数が大幅に増加したのが「小売業界」の「食料品・ドラッグストア」である。「食料品」に関しては昨年対比プラス66%を記録。同調査を通して、「どの企業が営業しているのか」や「いつ、どのようにして購入することができるのか」などの検索内容が増加していることが明らかとなった。また、このような疑問を解決するツールとしては、検索だけでなく、電話やWebサイトなどもよく用いられていた。
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