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「Duolingo」がグッズ・ドラマ化!一過性のバズに閉じず“事業資産”に変える、IP活用のステップ

Duoを軸とした「IP展開」の構想とは?

──そもそも、Duoを軸とした「IP展開」はいつ頃から構想されていたのでしょうか。

 元々グローバルでも、グッズ展開にはトライはしていました。Duoの成長の歴史を紐解くと、Duoが現在のデザインになった2017〜2018年以降、まずはアプリ内で人気が出て、2021〜2022年頃からSNSで世界的にバズり始め、ぬいぐるみなどのグッズは限定で販売していました。

 そしてブランドの顔として愛着が十分に高まったのを見計らい、IPとしての展開に踏み込んだイメージですね。とはいえIPビジネスとしては、日本チームが先陣を切る形となりました。実は2024年9月に、私からグローバルの社長を含む全社へ「日本はDuoのIPを戦略として進めていく」と宣言したのです。

──グローバルで展開されるIP戦略と異なる点があるのでしょうか。

 そこは明確に「違う道を行きます」と表明しています。というのも、漫画やアニメ、マーチャンダイズのエコシステムなど、日本にはかなり特殊で閉じた市場が存在するからです。もちろんグローバルと連携はしますが、基本的には日本独自でスケールさせていくスタンスです。

日本独自のIP戦略と「ちいかわ」から学んだオフラインの力

──日本市場の特殊性とは、具体的にどのような点でしょうか。

 売れるもの、ヒットするものがまったく違いますね。たとえば、ぬいぐるみのサイズ1つとっても、アメリカのサイズは日本の家庭には大きすぎたりします。

 それ以上に大きいのが、オフラインのタッチポイントの力です。そのすごさを痛感させられたのが「ちいかわ(イラストレーター・ナガノ氏によるX発の漫画)」の存在でした。ショッピングモールにもコンビニにも、どこを歩いても「ちいかわ」がいる。アニメや漫画を見たことがない人でも、ものすごく人気があると伝わってきますよね。

 我々のようなデジタル完結のアプリでは、現実世界のあちこちに露出していくような「面」の取り方はあまり考えられません。しかし、これだけ世間の人々に深く浸透しているのを見ると、マーケティングとして間違いなく効くはずです。スマホの画面を飛び出して、オフラインの顧客接点をグッズという具体的な「形」で確保することの強さを痛感しました。しかも、「ちいかわ」はライセンスフィーをもらってそれを実現している。なんて素晴らしいビジネスモデルなんだと衝撃を受けましたね(笑)。

──そこから、Duo自身をIPビジネスとして展開する発想につながったのですね。

 元々は「キャラIPを広げることでアプリの成長につなげていく」というのが最初で、IPそのものをビジネスにしようとは思っていませんでした。あくまで認知を広げるドライバーとしての活用に主眼を置いていたのです。

 それが「ビジネスに変わるだろう」と思ったのは、ライセンシングの問い合わせが急増したり、マーチャンダイズの売上が見えてきたタイミングですね。「ちいかわ」など他のIPを調べていくうちにも、今のポジションのDuoなら、IPビジネスとして成立するポテンシャルが全然あり得ると途中で気がつきました。

──「ポテンシャルがある」という見極めは、どのような指標で判断されたのですか?

 特に数字的な指標があったわけではありません。もちろん認知率は取っていますが、あくまで「アプリの認知率」であって「キャラクター認知率」ではない。僕らの最終ゴールはアプリの認知を上げることなので、Duoの認知が上がってもアプリに紐づかなければ意味がありません。他のキャラクターと横並びで比較するのも適切ではないなと。

 今、IPビジネスを推し進めていく中で一番大きな感覚値としているのは、「リテールの方々の期待感の大きさ」です。ライセンシーや営業担当がヒアリングを行って、リテールから需要が見込めるという反応が返ってきたときには、IPビジネスとしてのポテンシャルが非常にあると把握しています。

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この記事の著者

堤 美佳子(ツツミ ミカコ)

ライター・編集者・記者。1993年愛媛県生まれ。横浜国立大学卒業後、新聞社、出版社を経てフリーランスとして独立。現在はビジネス誌を中心にインタビュー記事などを担当。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2026/03/16 09:00 https://markezine.jp/article/detail/50479

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