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MarkeZine Day 2024 Focus

99%のマーケターはゴミを生み出している!? 「モンスト」「Duolingo」が語るアプリ成長の秘訣

 日本国内のアプリ市場の成長率が鈍化する中、継続して人気のあるアプリのマーケターはどのような考えでマーケティングを行っているのか。MarkeZine Day 2024 Focusには、MIXIの青山智史氏、Duolingoの水谷翔氏、MOTTOの佐藤基氏が登壇。ゲーム、非ゲームアプリ、ジャンルの垣根を越えて、「ヒットの条件と成長要因を解き明かす4つのキーワード」を共有した。

ヒットの条件と成長要因を解き明かす4つのキーワード

佐藤(MOTTO):まずは自己紹介から始めましょう。私は創業したMOTTOで、主にモバイルゲームやアプリのマーケティングの課題解決を支援しています。本日はモデレーターを務めます。

株式会社MOTTO 代表取締役 佐藤基氏
株式会社MOTTO 代表取締役 佐藤基氏
2011年に株式会社ディー・エヌ・エーに入社、マーケティング部門の責任者を経て2018年に独立し、株式会社MOTTOを設立。主にゲームやアプリビジネスのマーケティング戦略の立案と実行の支援とソリューションを提供。「GAME FUTURE SUMMIT 2024」主催

水谷(Duolingo):「Duolingo」の日本カントリーマネージャーを務めています。2020年に入社後、ソーシャルファーストのマーケティング戦略を推進。3年間でユーザー数を10倍以上に増やし、教育アプリカテゴリーで1位を達成しました。2024年より韓国市場も兼任しています。Duolingoは「楽しく、無料で、効果的に言語が学べる語学アプリ」です。月間アクティブユーザー数は1億人以上と、世界で最も人気のある言語学習プラットフォームとされています。

Duolingo, Inc. Duolingo Director of Regional Marketing 水谷翔氏
Duolingo, Inc. Director of Regional Marketing 水谷翔氏
株式会社ミクシィ(現 MIXI)に新卒入社後、広告代理店を共同創業。北米版『モンスターストライク』の海外マーケティングに従事。17LIVEマーケティング責任者を担当後、2020年8月にDuolingoに入社

青山(MIXI):私はMIXIで「モンスターストライク(以下、モンスト)」の事業戦略やマーケティングの推進に携わっています。当社は2013年10月にモンストの提供を開始し、11周年を迎えた2024年10月時点では世界累計利用者数が6,300万人を突破しました。

株式会社MIXI デジタルエンターテインメントオペレーションズ本部 事業戦略部 部長 青山智史氏
株式会社MIXI デジタルエンターテインメントオペレーションズ本部 事業戦略部 部長 青山智史氏
2011年に株式会社ミクシィ(現 MIXI)へ入社。サーバエンジニアとして従事し、2016年にビジネス職へ転身。2024年2月から現在のポジションに。

佐藤(MOTTO):本日は、ヒットの条件と成長要因を解き明かす4つのキーワードを用意していただきました。

ヒットの条件と成長要因を解き明かす4つのキーワード

モンストが力を入れる「体験づくり」とは?

青山(MIXI):モンストでは、「体験づくり」を重視しています。MIXIが意思決定の軸としている「ユーザーサプライズファースト」の考えの下、楽しさや幸せな驚きの体験創出に取り組んでいます。具体的な取り組みは、次の3つです。

体験づくり事例1:モンストニュース

青山(MIXI):毎週木曜日16時にYouTubeで配信する「モンストニュース」では、ゲーム内外の新情報を発信。ユーザーが継続的にモンストのイベントや攻略情報を知り、楽しめる機会を創出しています。

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YouTube公式チャンネルで発信しているモンストニュース

体験づくり事例2:オフラインイベント

青山(MIXI):オフラインイベントを開催し、ユーザーの方同士、コンテンツや出演者とも近い距離感で楽しんでいただいています。2024年7月に開催した有料イベント「DREAMDAZE Ⅱ(ドリームデイズ ツー)」では、ゲームや音楽などのライブエンターテインメントショーや、モンストの日本一を決める大会を行いました。会場の様子は、YouTube、X、TikTokでライブ配信もしています。

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2024年7月に開催されたオフラインイベント「DREAMDAZE Ⅱ」の様子

青山(MIXI):イベントは、ユーザーと直接交流できる貴重な機会です。そのため、イベントを企画・運営するスタッフだけでなく、エンジニアをはじめ様々な職種の社員が会場に足を運んでいます。

体験づくり事例3:プロモーション

青山(MIXI):「共感できる体験」の創出にも取り組んでいます。ゲーム性の高さやキャラクターの魅力ではなく「ワイワイ遊ぶのって楽しい!」というユーザー体験軸のコアバリューを訴求しています。「#俺たちのモンストーリー」というCMでは、SNSでエピソードを募集し、ユーザーの実体験を基に制作することで、視聴者が自分事として感じられる内容にしています。

佐藤(MOTTO):MIXIは感動と驚きのある体験を提供するため、ユーザーと一体となってマーケティング活動を展開しているのですね。組織規模が大きくなっても、これを実践できていることは注目に値すると思います。

水谷(Duolingo):実は、私もMIXIに新卒入社して働いていた時期があるのでわかるのですが、関わっている社員全員がモンストのヘビーユーザーなんです。会社から強制できることでもないのに、そういった統一が成されているのは、すごいと思います。

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Duolingoが「Social first」を掲げた理由

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この記事の著者

和泉 ゆかり(イズミ ユカリ)

 IT企業にてWebマーケティング・人事業務に従事した後、独立。現在はビジネスパーソン向けの媒体で、ライティング・編集を手がける。得意領域は、テクノロジーや広告、働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2025/01/08 09:00 https://markezine.jp/article/detail/47451

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