越境ECで売れる商材と成功するセラーの特徴
――長年越境EC業界を牽引されてきた御社だからこそわかる「海外で売れる商材」の特徴はありますか?
一般的に「越境ECで売れる商材」として着物や和食器といったトラディショナルな商材がイメージされるかもしれませんが、実はアツいのが中古ブランド品です。
前述のとおり、eBayの原点はオークションです。バイヤーが宝探し感覚で趣味のものや一点物を探しにサイトを訪問するので、中古品の需要が高いプラットフォームであると言えます。中でも日本は古物商の許可を取得しないと中古品を扱えなかったり、本物と偽物を警察庁で厳しく取り締まっているなどの理由から、偽物が少ないんです。また、物を大切に使う日本人の美徳ゆえ、海外で「日本の中古品は状態が非常に良い」と言われているのは有名な話です。このような背景から、日本では10万円で売れているものが、海外だとプレミアがついて30万円で売れることもあります。中古ブランド品を扱うセラー様は、越境に大変やりがいを感じているとおっしゃっていました。
もうひとつ特徴があるとすれば、日本ではあまり好まれない色やサイズが海外だと逆に好まれる傾向があります。日本とは異なる需要を、越境ECの意義と捉えているセラー様は多いです。
このように、市場を世界に広げれば需要は必ず見つかります。そこにカチッとはまる商材をお持ちの場合は新たな展開ができるので、そこが越境ECのおもしろみだと思います。
――御社では、越境ECを3年以上継続しているセラーを対象に「越境ECに関する実態調査」(参照)を実施されました。その調査結果から見える「成功しているセラーの特徴」を教えてもらえますか?
日本とは異なる文化に直面しても適応できる柔軟性と、ポジティブなマインドをお持ちのセラー様が成功されていますね。
たとえば、海外ではおおむねバイヤーの立場が強く、彼らが低い評価を付けたセラー様に販売制限がかかることもあるのですが、そういった文化を受け入れて対応していかなければ海外のマーケットで戦うのは大変です。異文化へ柔軟に適応し、前向きに挑戦されているセラー様が成功する傾向にあると思います。
――越境ECにおいて、多くのセラーが「言語」と「配送」に不安を感じています。
アンケートでは60%以上のセラー様が「基礎会話レベルで英語を使っている」と回答されていました。すぐにそのレベルまで到達することは難しくても、翻訳ツールを使えば基本的な出品やバイヤーとのやりとりは可能です。
配送については、日本郵便やDHLというパートナー様とeBayで密に連携しています。配送後のトラッキングはもちろん、eBayが開示するAPIとeBayが認定する第三者ツールを使って国内販売と在庫を連携していただくことも可能です。
「越境ECをやめようと思った時期はありますか?」という設問に対し、12%のセラー様が「はい」と回答されていました。そこであきらめず、大きな視野を持って業務プロセスの見直しなどに取り組み、継続された方が結果的に成功されているのではないでしょうか。

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渡辺 佳奈(編集部)(ワタナベ カナ)
1991年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部を2013年に卒業後、翔泳社に新卒として入社。約5年間、Webメディアの広告営業に従事したのち退職。故郷である神戸に戻り、コーヒーショップで働く傍らライターとして活動。2021年に翔泳社へ再入社し、MarkeZine編集部に所属。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社
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