「マーケティングを、経営のチカラに。」P&G出身者による「企業の顧客起点のマーケティングモデルへのシフト」を支援する会社、M-Forceのミッションに掲げられている言葉だ。同社はマーケティングの原則である「WHO・WHAT・HOW」の考え方と、独自のフレームワーク「9segs(ナインセグズ)」を活用し、企業が顧客起点の本質的なマーケティング、そして経営を実現できるよう並走する。直近では、博報堂やサイバーエージェント、インテージなどとの提携、マクロミル・コンソーシアムへの参画など、パートナーとの協業に積極的だ。同社代表の長 祐氏に、経営に直結するマーケティングの在り方について聞いた。
※本記事は、2020年12月25日刊行の定期誌『MarkeZine』60号に掲載したものです。
経営と密接につながった本質的なマーケティングを広める

M-Force 代表取締役 長 祐(ちょう・たすく)氏
2001年東京大学大学院新領域創成科学研究科卒業後、P&Gに研究職で入社。アジア全域での新製品開発における調査を経験した後、2006年に社内選考プロセスを経てマーケティング部門に転籍。ブランドマネージャーとして、ジレット、SK-II、BRAUNなど多岐にわたるカテゴリーのブランドマネジメントを担当。化粧品カテゴリーの日本事業責任者を経て、P&Gジャパン執行役員としてBRAUNを中心とする家電事業の事業代表を務める。2019年M-Forceの代表取締役に就任。
――長さんと、同じくM-Forceの西口一希さんには、2020年9月のMarkeZine Dayにもご登壇いただき、参加者の方々にとても好評でした。今回は、マーケティングと経営という観点からお話をお聞きしたいと思います。まず、M-Forceについて教えてください。
M-ForceはP&G出身者を中心に、認知の拡大やユーザー獲得ではなく、経営と密接につながった本質的なマーケティングを広めていくことをミッションに2019年に設立しました。本質的なマーケティングとは、顧客に動いてもらうことであり、それによって事業を継続的に伸ばし、経営を推進することだと定義しています。スローガンに「マーケティングを、経営のチカラに。」を掲げ、経営に直結するマーケティングへのシフトを支援します。
具体的には、顧客を9つのセグメントに分けて分析するフレームワーク「9segs」をベースに、誰に、何をどのように提供していくかという顧客戦略の立案をサポートします。P&Gが長年にわたり実践する「WHO・WHAT・HOW」のマーケティングの原則をより詳細に分解して系統立てたメソッド、といった位置づけです。
――なぜ、M-Forceに参画されたのですか?
大きな要因は、「マーケティングが経営の中心にある」という考え方の下で自分が実践してきた方法を外部に広げれば、他の企業の課題解決になるのでは、と思ったことです。顧客を起点に考え、顧客にいかに動いてもらうかを見ることでビジネスが伸びるのに、顧客理解がないままに実行アイデア(HOW)起点で始めるがゆえにマーケティング投資のロスが多い。そんな状況を、経営と直結した顧客起点のマーケティングを実践することで、必ず変えられると思っていました。その折に、既にP&Gを離れていた西口(M-ForceのFounder/取締役)と彌野(M-ForceのFounder/取締役)が同じような課題意識を持っており、西口が開発した「9segs」のフレームワークをサービス化しマーケティングに課題感を持つ多くの企業を支援する会社を設立することになって、参画しました。
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高島 知子(タカシマ トモコ)
フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。
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