青山学院大学教授 久保田進彦氏が15年かけて研究した「ブランド・リレーションシップ」による、愛されるブランド作りの仕組みを具体的に解き明かす本連載。第7回では、ブランド・リレーションシップのマネジメントがテーマです。ブランド・リレーションシップを管理するためには、「形成」するだけでなく「活用」することも重要です。具体的に解説していきます。
今回のテーマは「マネジメント」
ブランド・リレーションシップ入門講座のマネジメント編です。2回にわたり、ブランド・リレーションシップを「活用」したり、「形成」したりするための「コツ」を、いくつかご紹介します。
今回と次回の内容を組み合わせることで、ブランド・リレーションシップのマネジメントがよくわかるはずです。
「形成」だけでなく「活用」も重要
ブランド・リレーションシップのマネジメントでは、「いかにしてブランド・リレーションシップを形成するか」に注目しがちです。しかし実際には「形成」だけでなく「活用」という重要な課題もあります。
形成:まだ自社ブランドに絆を感じていない顧客との間に、新たにブランド・リレーションシップを形成すること
活用:既にリレーションシップが形成されている顧客を経営資源として活用すること
このように活用と形成を分けて捉え、それぞれに対してどの程度力を注ぐのかを検討することは、とても大切です。
図2はブランド・リレーションシップの活用と形成の関係について整理したものです。活用と形成という2つの課題を組み合わせると4つの選択肢が生まれます。そしてブランド・リレーションシップのマネジメントは、これら4つの選択肢のいずれに取り組むかの検討から始まります。
ブランド・リレーションシップについて戦略的に考える場合、活用も形成もしないという選択肢があることを忘れないでください。ブランドの中には、消費者と絆を形成するよりも、品質、デザイン、あるいは価格の魅力などで勝負したほうが良いものもあります。この場合は従来からある、伝統的なブランド・マネジメントに取り組むことになります。ブランド・リレーションシップにあえて関わらないというのも、戦略的な意思決定の1つです。
会員登録無料すると、続きをお読みいただけます
新規会員登録無料のご案内
- ・全ての過去記事が閲覧できます
※プレミアム記事(有料)は除く - ・会員限定メルマガを受信できます
- ・翔泳社の本が買える!500円分のポイントをプレゼント
この記事は参考になりましたか?
- 関連リンク
- 愛されるブランドの仕組み:ブランド・リレーションシップ入門講座連載記事一覧
-
- ブランド・リレーションシップは本当に大切か?強いブランドを構築する3つの王道アプローチ【最...
- 最適なリレーションシップ・スタイルの選択と顧客のブランド経験をデザインする3つのポイント【...
- ブランド・リレーションシップを形成・活用するには?リコーの好例と実践的なアプローチを解説【...
- この記事の著者
-
久保田 進彦(クボタ ユキヒコ)
青山学院大学 経営学部教授、博士(商学)(早稲田大学)。日本商業学会学会賞受賞(2007年論文部門 優秀論文賞、2013年著作部門 奨励賞)、公益財団法人吉田秀雄記念事業財団助成研究吉田秀雄賞受賞(2010年度、2016年度)。最新作は『ブランド・リレーションシップ』(有斐閣)他著書多数。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア
