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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2026 Spring

Human-Centered AI:効率化の“その先”へ(AD)

AIは組織の「伴走者」。博報堂のAI思想がJTのIT部門にもたらした「共創」によるブランド構築の真価

人間×AIの共同作業でブランドストーリーを作るワークショップ

MZ:では、具体的にどのようなプロセスでブランドストーリーを作り上げていったのか、その過程を教えてください。

西川(博報堂テクノロジーズ):「STRATEGY BLOOM CONCEPT」を活用し、ワークショップを全部で3回実施しました。1回あたりの時間は3時間ほどだったと思います。

 1回目は「STRATEGY BLOOM CONCEPT」を使い、ブランドの方向性をあえて発散させるフェーズから始めました。AIを単なる効率化ツールではなく「議論の着火剤」として活用しながら、JT様の組織にとって重要な価値や、ステークホルダーに提供すべき価値を掘り下げていきました。このJT様とAIと一緒に対話を進めるプロセスを通じて、ブランディングの方向性を示すコンセプト案を複数設計しました。

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株式会社博報堂テクノロジーズ マーケティング事業推進センター 西川 優氏

西川(博報堂テクノロジーズ):次に、コンセプトを具体的な言葉へと落とし込み、ステートメントとして形にするため、独自に構築したGeminiを活用しました。アウトプットをその場で可視化しながら議論することで、「この表現はJTらしいね」といった対話が深まり、参加者の共通認識もスピーディーに育まれたと感じます。

 2回目と3回目のワークショップでは、初回で作ったステートメントをアクションプランへと接続していきました。2回目は加藤さんと長縄さんを含むコアメンバーで内容を検証し、ステートメントの要素を整理・再構築しました。その後、博報堂のクリエイターが表現を磨き込み、最終形へと仕上げました。3回目はIT部門約50名を巻き込んだ大規模なワークショップを実施。完成したブランドストーリーを発表し、それをいかに「自分ごと化」するかをテーマに、ここでもAIを使いながら全員でディスカッションしてアクションアイデアを出し合いました。

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MZ:実際にワークショップを体験してどのように感じましたか?

加藤(JT):ワークショップで最も大きかったのは、「私たちが大事にしていること」と、博報堂さんが客観的に見て「JTのこういうところが良い」と思うことをぶつけられたということでした。そこで出てきた要素をAIに入れると、私たちが気づいていなかった価値について、AIが様々なキーワードや文章で表現してくれるのです。それを見て「じゃあ次はこんなワードを入れてみよう」と返していく。AIと人間との間で、本物の「対話」が生まれている感覚がありました。

 もしAIを使わずに、博報堂さんからキーワードだけを提案してもらっていたら、きっと「博報堂さんはそう考えるんですね、さすがプロだ」と感心して終わっていた気がします。心のどこかで「でも、自分たちの本当の思いはちょっと違うな」というズレを感じていたかもしれません。

 今回は、思いがどんどん形になっていくスピード感もありましたし、AIは私たちの思いと博報堂さんの視点を、どちらかに忖度することなく混ぜ合わせて提示してくれました。もちろん、ちょっと違うなという提示もたくさんあって、そういう時はAIが出したものだからこそ全面的に否定もしやすい。そのクイックに試行錯誤できるプロセスがあったからこそ、自分たち自身が心から納得できる言葉にたどり着けたと思います。

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ワークショップ(第1回)の様子

長縄(JT):私は、AIが提示するアウトプットがとても「フラット」な点が印象的でした。

 人間同士の議論だと、どうしても最初から主観的な重み付けが入りがちです。その点AIは、良い意味で言葉を選ばずに「こういう角度からの評価もできます」「この要素からはこんな案が作れます」と、あらゆる可能性を並列で提示してくれます。そこで初めて、「あ、こういう視点もあったのか」と気づかされたり、その材料をもとに議論して、「やっぱり自分たちはここを大事にしたいんだ」と再認識できたりします。AIが出した材料に対して、人間側が改めて「重み付け」をしていくという頭の使い方は、非常にクリエイティブでおもしろい体験でした。

AIが心理的ハードルを下げる? 50名のエンジニアを巻き込んだ「自分ごと化」

MZ:ワークショップで得られた気づきや成果についてもお聞かせください。

長縄(JT):他のメンバーが仕事で何を大事にしているのか、「JTのIT部門らしさ」を各人がどのように捉えているのか、はっきりと見えてきたことが大きな気づきでした。というのも、IT部門の人間に限ったことではないかもしれませんが、自分の価値観や目標、誇りにしていることを表に発信するのは、少し気恥ずかしく、照れくさいという感覚を持つメンバーも多いからです。

 ところがそこにAIが介在してアイデアを出してくれることで、心理的なハードルがぐっと下がり、「自分はここを大事にしたい」と、恥ずかしがらずに意見を出しやすくなったのです。これは大きな気づきでした。

 その一方で、AIの使い方については注意も必要だと感じました。AIの示唆がスピーディーで明快であるがゆえに、ともするとAIのアウトプットに満足して人間側が思考停止に陥る可能性もあります。AIとの対話に飲み込まれず、最後まで自分の頭で考えることをやめない姿勢が、クリエイティビティを発揮する上では不可欠だと思いました。

MZ:最終的に決めたブランドストーリーへの納得感はいかがでしょう?

加藤(JT):「自分たちが作った」という実感があるので納得感も大きいです。納得して終わりではなく、「次への活動の指針」となり、組織のモチベーションも高まりました。

次のページ
AIで組織の創造性を引き出すポイントはどこにあるのか

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この記事の著者

岩崎 史絵(イワサキ シエ)

リックテレコム、アットマーク・アイティ(現ITmedia)の編集記者を経てフリーに。最近はマーケティング分野の取材・執筆のほか、一般企業のオウンドメディア企画・編集やPR/広報支援なども行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:株式会社博報堂

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2026/03/18 10:00 https://markezine.jp/article/detail/50491

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