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AI時代の新戦略「価値創生CX」とは何か?(AD)

「いかに売るか」でAI時代のコモディティ化は突破できない。生活者に選ばれ、新市場を創る新戦略と実践

新しいCX戦略に挑み、新たな文化を生み出す企業たち

──書籍では「住まい」「モビリティ」「食品」など9カテゴリーの仮想事例を用いて価値創生CXの実践的な設計プロセスを解説しています。実際に、既にこの新しいCX戦略に取り組んでいる企業はいるのでしょうか?

服部:私たちがご支援し、今まさにこの「価値創生CX」に挑み、新しい市場を創り出そうとしているケースとして、たとえば、あるメーカー様とは、キャンプやアウトドアといった特定の「トライブ(愛好家集団)」で楽しまれている商品体験を、いかにして生活者のご自宅に持ち帰ってもらい、ご家族をも巻き込む「一般的な習慣」へと昇華させるか、という課題に挑んでいます。

川又:ある企業様は、新たに投入する自社商品の需要を顕在化させるために、「ビジネスパーソンを取り巻く“ストレス課題”の解像度を上げること」に着目、「マルチタスク化した現代社会を生きる人々特有の“休んでいないカラダ”」に対する警鐘を鳴らすところに重点を置いた顧客体験設計からスタートしました。

 また別の企業様は、「行動の定着(習慣化)」に重点を置き、サウナ界隈やアスリートを巻き込みながら、そのトライブでは既に定着している「整う」「リカバリー」といった新しい身体的ベネフィットを得るための行動を広く一般層の行動へと拡張させるために、これらのトライブと連携を密にし、彼らの習慣行動をUGCを介して広く一般層へと拡散する、そんな体験設計を行いました。

 このように我々は、課題認識に始まり、認知形成・興味喚起・購入・使用・定着習慣化という「価値創生CX」の一連の流れの中から、各商材が置かれている状況や課題に応じて、特に注力すべきポイントを切り出しながら、顧客体験の設計から具体的な社会実装までを支援する取り組みを数多く行っています。

 ご一緒させていただいたいずれの企業様も、立ち上げた商品やサービスのさらなる伸長・拡販に向け、自社商品の持つ価値を「生活者や社会における未充足な課題」という観点から捉え直し、これまでとは異なる新たな市場を開拓すべく、「価値創生CX」の考え方や実践法を取り入れていただいています。

 先日も、これまでシニア層を主要ターゲットとしてきたプロダクトを“若年層”向けに展開できないか、というご相談をいただきました。その際には、「その商材が解決可能な若年層の潜在課題とは何か?」を探索するワークショップを開催、既存市場とは異なる認知・意味付けの可能性を整理するところからプロジェクトをスタートしています。

マーケターが担うべきは最適化ではなく、市場の育成

──価値創生CXは長期的で広範囲な考え方だと感じます。自社の商品やサービスを至高のCXに導くためにマーケターはどのような役割を担えるのでしょうか?

服部:おっしゃる通り、価値創生CXは非常に長期的で、一企業だけで完結できるようなものではありません。だからこそ、これからのAI時代において、マーケターが担うべき役割は劇的に、そして本質的なものへと変わっていくと考えています。

 マーケターに求められることは、もはや予算の効率化やターゲットセグメントの最適化にとどまりません。AIが日々の業務やマーケティングの最適化を担ってくれる分、私たち人間は「AIには決して踏み込めない領域」に全力を注ぐべきです。

 具体的には、データには表れない心の機微を読み解く深い人間理解を通じて潜在的な課題(未充足なジョブ)を発見し、過去の延長線上にはない「非連続なアプローチ」で商品に新しい意味や感動を与え、既存商品が選ばれる必然性を持った市場を自ら育てていく。そのために多様なステークホルダーを巻き込んで人と人との「関係性」を築き上げ、社会の行動様式(生活文化)として定着・自走させていく「自走力の設計」こそが、これからのマーケターの本質的な責任であり、最大のポテンシャルだと考えています。

川又:そうですね、服部さんが言われた「自走力」、これは確かにマーケターが担うべき重要な役割だと感じます。「商品を介して生まれる新しい価値を社会に実装していく」それを集約した第一歩が「価値創生CX」と位置付けているので、当然ながらそこには、色々なヒト・モノ・コトを巻き込んでいかなくてはならない。それは理屈だけではなくて、泥臭くも汗をかきつつ自分自身が現場で試行錯誤すること=自走力が非常に大事だと感じています。

 インテグレートのマーケティングコンサル機能の一領域としてCX部門が立ち上がって3年目になりますが、メンバーの仕事への向き合いもかなり変わってきました。

 彼らの日々のマーケターとしての活動、価値を創り出すために「オンライン環境もフルに駆使してヒトに会い」「実際のリアルな現場に足を運びモノを繋ぎ」「様々なステークホルダーを巻き込んで新しいコトを試す」その日々の繰り返しはまさに、今回書籍でまとめた「至高のCX」の内容を地でいっているアクションだと思っていますし、これらメンバー皆の実体験やそこでの成果の一つひとつを構造化・体系化した内容が本書ともいえます。

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この記事の著者

和泉 ゆかり(イズミ ユカリ)

 IT企業にてWebマーケティング・人事業務に従事した後、独立。現在はビジネスパーソン向けの媒体で、ライティング・編集を手がける。得意領域は、テクノロジーや広告、働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:株式会社インテグレート

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2026/05/27 10:00 https://markezine.jp/article/detail/50654

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