注視スコア9ポイント上昇、前年同期比売上107%に寄与した「見られるCM」の作り方
MZ: REVISIO OneでCMの注視状況や反応を確認しつつ、勉強会で知見をアップデートし、味ぽんのCM制作やクリエイティブ改善に活かしているのですね。実際に取り組みの中で得られた知見や成果をお聞かせください。
伊山:2024年に制作した「ぽん!と変えちゃう?」篇というCMをご紹介します。味ぽん60周年を機に、ブランドの戦略を大きく転換する第一歩として制作したCMでした。
従来の味ぽんのテレビCMは、1つのメニューにフォーカスして味ぽんを訴求するスタイルが主流でした。ところが、このCMでは、お弁当に味ぽんをかける、ラーメンにかける、アジフライにかける、といった様々な使い方を次々と見せる構成に刷新しています。
次々と映像が切り替わるため「本当に印象に残るのか?」「商品の魅力がしっかり伝わるのか?」が最大の論点になりました。そこに、これまでの勉強会で得た知見をフル活用して制作と社内への説明を行いました。
今は倍速視聴が当たり前の時代です。時代に合わせた疾走感のある演出や、シズル音を効果的に組み込むことで注視が得られることを社内に伝えました。シズル音はたとえば、「味ぽんを開ける時の"ぽん"という効果音は注視を得やすい」ことがREVISIOとの取り組みでわかっていました。
MZ:実際の成果はいかがでしたか?
伊山:主なお客様であるF23主婦層のCスコアが99から108に上昇しました。Cスコアが9ポイント違うということは、CMを1回放送する間にCMを視ている人が9%増えているということですから、目に見えて改善されました。データの波形からも、クリエイティブを工夫した箇所できちんと注視が得られていることがわかりました。まさに「狙いどおり」です。
売上も同時期対比で106〜107%を達成しました。お客様の購入には様々な要因があるので一概には言えませんが、テレビCMも売上の向上に寄与できたのではないかと考えています。
CM放映の2週間後には追加投資を判断
MZ:リードタイムが長いという課題についてはいかがでしょう?
伊山:CMが放映されて2週間後には売上データと注視データを経営層に報告しました。「これだけ成果が出ているので、追加で投資したい」と上申し、年間での投下量を大幅に増やすことができました。以前は1ヵ月以上を要した意思決定が、わずか2週間で可能になったスピードに感動しましたね。
MZ:注視データが意思決定に活用されているのですね。
伊山:はい、注視データをベースに経営層・マーケティング・広告担当全員の目線が合う仕組みになっています。テレビCMを放映してある程度GRPが蓄積されたら数値を報告するフローになっていますし、経営層も注視データが何を示すか理解しています。私たちも、まず注視データで良し悪しを判断することが基本になっています。
MZ:CM制作チームとの連携に何か変化はありましたか?
伊山:データがあると納得度が高くなるので、制作サイドや代理店の方とは、結果が出た段階でCスコアとその波形を共有するようにしています。「ここが狙い通りでしたね」「ここで注視をしっかり維持できました」と具体的なフィードバックができています。次のクリエイティブ制作に直結するインプットを提供できているのではないでしょうか。

