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MarkeZine Day 2026 Autumn

マーケティングOSのアップデート

戦略を練る前にOSを疑え。AI時代に勝つための「マーケティングOS」再設計と宣伝部の新たな役割

新しいマーケティングOSを構成する「3つのレイヤー」

 では、これからの時代に求められるマーケティングOSとはどのようなものでしょうか。私は、次の3つのレイヤーで再設計すべきだと考えています。

1. 判断OS(Decision OS)

 「人間とAIの役割分担」を定義するOSです。何でも人間が判断するのではなく、どこまでを自動化し、どこにAIの知能を組み込むのか。その境界線を明確に設計することが求められます。

2. メッセージOS(Message OS)

 従来のような「CM起点」のメッセージ開発を卒業し、「生活者にどう意味づけられるか」から逆算する思想です。ここが現在、最もアップデートが遅れている領域と言えます。

3. 接点OS(Touchpoint OS)

 SNS、コンバージドTV、リテールメディアをバラバラの施策として捉えるのではなく、一つの設計思想でつなぎ、統合的に運用するためのOSです。

 ここで注意すべきは、AIは単なる効率化ツールではないということです。むしろ、OSを再設計しない企業にとって、AIは“毒”になり得ます。

 古いOS(前時代のルール)のままAIを導入すれば、意思決定が歪み、KPIがずれ、結果として「無駄な最適化」が加速するだけだからです。これからのマーケティングの競争は、「どんな戦略を持っているか」ではなく、「どんなOSで動いているか」で決まります。そしてOSとは個人のスキルではなく、組織の構造そのものです。

“宣伝部OS”再設計のすすめ

 企業のマーケティングOSが旧態依然としているとき、その最前線にいる宣伝部はどうなっているでしょうか。厳しい言い方になりますが、宣伝部は「旧OSのまま最も苦しんでいる部門」と言わざるを得ません

 多くの宣伝部は、いまだに「広告会社への発注管理」「テレビCM中心のスケジュール運用」「媒体別の分断されたKPI管理」という構造の中で動いています。しかし、外の世界ではSNSで炎上が起き、リテールメディアで売上が瞬時に可視化され、AIが広告を自動最適化しています。宣伝部の内側のOSだけが取り残され、外側の進化とのギャップに悲鳴を上げているのです。

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宣伝部OS、3つの機能不全

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この記事の著者

横山 隆治(ヨコヤマ リュウジ)

横山隆治事務所 代表取締役
ベストインクラスプロデューサーズ 取締役 ファウンダー
トレンダーズ 社外取締役

1982年青山学院大学文学部英米文学科卒業。同年、旭通信社(現・アサツー ディ・ケイ/略称:ADK)に入社。インターネット広告がまだ体系化されていなかった1996年に、日本国内でメディアレップ事業を行う専門...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2026/06/03 08:30 https://markezine.jp/article/detail/50789

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