その購買力は何に向かっているのか:効率化と「パフォーマンス維持」へ
パワー層の消費を読み解くうえで重要なのは、「高所得だから高額品を買う」という単純な見方ではない。調査からは、仕事・家事・子育てを両立する中で、「時間を生み出し、疲れを回復し、家族との時間を充実させる」ための支出が広がっていることが見えてきた。
所有商品・利用サービス:まずは「三種の神器」による家事の自動化
まずは、パワー層が日常的に所有する耐久消費財や利用するサービスについて、全49項目の調査結果から一般層との差が大きい上位15項目を見ていく。
パワー層 1,500~2,000万円未満:n=344、2,000~3,000万円未満:n=302、3,000万円以上:n=135、一般層:n=432、差は「パワー層合計―一般層」※パワー層合計と一般層の差が大きい順にソートし、49項目中上位15項目を掲載
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パワー層全体と一般層の保有率・利用率を比較したところ、最も差が大きかった上位3位は、「ドラム式洗濯乾燥機」(差19.2ポイント)、「ロボット掃除機」(差18.3ポイント)、「食器洗い乾燥機」(差14.9ポイント)であった。いずれも、自動化や省力化、時短に役立つ家電製品である。
さらに、3,000万円以上のパワー層と一般層の差が顕著だったものは、「ミールキット」(19.0%/一般層との差 17.2ポイント)、「マッサージ機」(24.1%/一般層との差 17.8ポイント)、「衣類スチーマー」(24.1%/一般層との差 17.5ポイント)であった。
図表3の掲載範囲外ではあるが、3,000万円以上の層が利用している特徴的なサービスには、学習系と、代行系があった。「オンライン学習(英会話など)」(19.8%)、「掃除代行サービス」(14.9%)、「家事代行サービス」(15.1%)などがあり、いずれも一般層と比較し大きな差が見られた。
食事のスタイル:「自炊」からの解放と、週3回以上の外食・中食
食事スタイルにも、時間創出のニーズが表れている。世帯年収3,000万円以上の層では、週に3回以上の外食(夕食)が26.7%、中食(惣菜の購入など)が21.1%、出前デリバリーが12.8%、ミールキットの利用が13.4%であり、外食や中食、デリバリーを一般層と比較して3〜6倍多く活用している。
パワー層 1,500~2,000万円未満:n=344、2,000~3,000万円未満:n=302、3,000万円以上:n=135、一般層:n=432
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疲れのリカバリー策:明日のパフォーマンスのための「睡眠・癒やし」投資
さらに、パワー層では「疲れを癒すためのリカバリー策」も活用されている。パワー層合計で上位となったのは「入浴剤」(27.1%)、「サプリメント」(25.2%)、「マッサージ」(18.6%)であった。一般層と差が大きいのは、「高機能マットレス」(18.5%/一般層との差 13.6ポイント)、「サウナ・岩盤浴」(17.4%/一般層との差 12.4ポイント)、「高機能まくら」(15.9%/一般層との差 10.8ポイント)である。また、トレンドの「リカバリーウェア」も、3,000万円以上の層では17.1%が利用している。
パワー層 1,500~2,000万円未満:n=344、2,000~3,000万円未満:n=302、3,000万円以上:n=135、一般層:n=432
※パワー層合計の割合が大きい順にソートし、24項目中上位15項目を掲載
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これら一連の結果から、1,500〜2,000万円未満では高性能家電などの「モノ」による効率化がベースとなり、3,000万円以上の層では、外食・デリバリー・代行サービスなどの「外部委託サービス」への支出がより顕著になる傾向が見られる。
