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マーケティング最新事例 2026

年商200億円を突破。日本でのポジションを確立した「辛ラーメン」に聞くブランディング戦略

インフルエンサー施策は相性重視。「食の楽しさ」が伝わる発信を

MarkeZine:辛ラーメンはUGCのみならず、インフルエンサーを活用した施策も実施されています。どのようなタイミングで、どのようなインフルエンサーに依頼するのでしょう?

鄭:新商品が発売される時期や、イベントやキャンペーンのあるタイミングなどに紐づけて実施することが多いです。インフルエンサーは予算、施策のターゲット、コンテンツの相性などを総合的に見て選定しています。グルメ系だけでなく、韓国コンテンツの発信を得意とされている方などにもお願いすることがあります。

 もちろん、フォロワー数やエンゲージメント、いいね数なども参考に見ていますが、それらを細かく管理し、数字によって機械的にインフルエンサーの良し悪しを判断するような運用はしていません。単体の施策にとどまらない、全体での拡散性に重きを置いています

MarkeZine:なるほど。インフルエンサー施策において、発信内容のガイドラインはあるのでしょうか?

鄭:一定のガイドラインは定め、食に関係のない政治的な発言や過激な表現などはNGとしています。そのうえで、辛ラーメンの「辛い」というアイデンティティを活かしつつ、「アレンジ性」や「楽しさ」が伝わるコンセプトを推奨していますね。

 たとえば、韓国には「モッパン」といって、食べる様子を見せるコンテンツ文化があります。これは当社のような食品ブランドとの相性は良く、活用できる余地は大いにあるでしょう。ただし、同じモッパンでも「大食い動画」の場合、私たちが届けたい価値とはズレてしまいます。無理をして大量に食べるのではなく、あくまで「おいしく」「楽しく」食べるコンテンツを通じて、視聴者に「自分も試してみたい」と思ってもらうことが大切です。

新規顧客との接点を創出する、リアル施策ならではの意義

MarkeZine:2025年には原宿に、日本初の「辛ラーメン粉食(ブンシク)POPUPストア」をオープンされました。こういったリアル施策にはどのような背景があるのでしょうか?

鄭:前提として、コロナ禍を経て起きた消費者のパラダイムシフトがあります。リアルの場を仲間と共有する、さらにそれをSNSで共有するという一連の体験価値が、昨今特に求められるようになっていますよね。韓国には「ポップアップの聖地」と呼ばれるエリアもできそこに様々なブランドが出店するようになっているほどです。当社もそうした消費者の変化を意識し、リアル施策を強化しています。

原宿の竹下通りにある「辛ラーメン粉食POPUPストア」日本1号店
原宿の竹下通りにある「辛ラーメン粉食POPUPストア」日本1号店

MarkeZine:原宿のポップアップ店舗は期間限定ではなく常設とのことで、注力度の高さがうかがえます。手間や人件費のかかる、決して簡単ではない施策だと思いますが、それでも注力する意義はあるのでしょうか。

鄭:もちろんです。辛ラーメンはありがたいことに知名度が高く、UGCが多々発信されている商品だからこそ、「SNSで見て終わり」になりがち購買への第一歩となる場所を、継続的に用意しておくことは非常に重要です。

 原宿のポップアップにはたくさんの方が訪れますが、実は「辛ラーメンのファン」は2~3割。それ以外は「たまたま通りかかったから」「イベントがあると聞いたから」「友だちに誘われたから」といった来訪理由なのです。辛ラーメンの存在すら知らなかったような方が、初めて喫食し「おいしい」「今度買ってみたい」と思ってくださる──そして、そこから口コミが生まれたり、次の購買につながったりしていきます。未体験層との新規接点を創出し、購買意欲を醸成する場として、リアル体験は非常に大きな意義がある施策だと考えています。

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この記事の著者

安光 あずみ(ヤスミツ アズミ)

Web広告代理店で7年間、営業や広告ディレクターを経験し、タイアップ広告の企画やLP・バナー制作等に携わる。2024年に独立し、フリーライターへ転身。企業へのインタビュー記事から、体験レポート、SEO記事まで幅広く執筆。「ぼっちのazumiさん」名義でもnoteなどで発信中。ひとり旅が趣味。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2026/07/10 08:30 https://markezine.jp/article/detail/50868

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