ユーザーに「知ったきっかけ」を聞いてみると?
ナイルのSEO相談室では、お問い合わせフォームの必須項目として「ナイルを知ったきっかけ」を単一選択で尋ねています。
2026年5月から7月までの回答のうち、上位2項目である「検索エンジン」と「AI」の構成比は以下のとおりです。
| きっかけ | 検索エンジン | AI |
|---|---|---|
| 2026年5月 | 46.2% | 23.1% |
| 2026年6月 | 33.3% | 40.7% |
| 2026年7月 | 31.0% | 31.0% |
2026年6月以降、「AI」を認知のきっかけに挙げるユーザーは検索エンジンと並ぶ水準になっています。私は商談でお客様とお話しする機会が多いのですが、実際に「AIで調べた」とおっしゃる方は多く、肌感でもこの数値に違和感はありません。
もっとも、これはSEOやLLMOに関心の高い層が訪れるメディアのデータなので、業界的にAIで調べる方が多いと考えられます。それでも、「AI検索の影響はまだ少ないから後回しでよい」という前提は、少なくとも弊社では成り立たなくなっています。
一方、様々な領域をご支援させていただいていると、業界によって影響度合いにバラツキが見られます。まずはアンケートなどを取って、自社の現状を確認するところから始めると良いでしょう。
既存の計測ツールでは、AIの影響を可視化できない
前章のデータと合わせて見ておきたいのが、Googleアナリティクス上のデータです。同じ期間のGoogleアナリティクスを見ると、AI経由のセッションはサイト全体の1%程度にとどまります。お問い合わせの発生(コンバージョン)についても、AI経由は全体の4%程度しかなく、「ナイルを知ったきっかけ」でAIを選んだユーザーの割合とは大きな開きがありました。
このギャップの理由は、ユーザーの検索行動にあります。「ナイルを知ったきっかけ」でAIを選択したユーザーが実際にどこからサイトにアクセスしたのかを確認したところ、7割以上は検索エンジン経由でした。
つまり、AIで情報を集めて比較・検討を行い、候補を絞り込んだ上で、社名やサービス名で検索してサイトに訪問していると考えられます。
これは、2026年6月にナイルが行った「生成AIの信頼度に関するアンケート調査 vol.3」の結果でも同じ傾向が見られます。「生成AIを使う際、他の情報源で裏取りをしていますか?」という質問に対し、「する」「たまにする」と回答した方が全体の78.9%を占めました。

この傾向は総務省の「令和8年版情報通信白書」からも読み取れます。購入・検討の判断に使う手段を「AIのみ」と回答した割合は、最も高い15〜19歳でも4.9%にとどまっており、AIの回答だけで結論を出すユーザーはまだ少数です。
現状では、比較・検討の段階ではAIが使われる一方で、最後の確認や意思決定では検索エンジンを活用するユーザーが多く、Googleアナリティクスなどの既存ツールでは最後のアクションしか計測できないというわけです。
