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MarkeZine Day 2026 Autumn

注目マーケティングトピックス2026

【実データ公開】「AIの推薦」と「人の想起」で選ばれるブランドは変わる。カフェ・歯磨き粉のCEP調査

【カフェ10ブランド調査結果】「人の想起」「AIの推薦」は半数近くで首位が変わる

 まずカフェチェーン10ブランドのリサーチ結果です。各セルは各CEPにおけるブランドの「AIの推薦シェア/人の想起シェア」を記載しています。緑のセルは、人の想起シェアに対してAIの推薦シェアが高かった組み合わせ、一方で赤のセルは人の想起シェアに対してAIの推薦シェアが低かった組み合わせを示しています。

【クリックで拡大】[図1|カフェ・20 CEP × 10ブランドの差分マップ(suswork ×PromptCensus)]各セルには、各CEPにおけるブランドの「AIの推薦シェア/人の想起シェア」を記載
【クリックで拡大】[図1|カフェ・20 CEP × 10ブランドの差分マップ(suswork ×PromptCensus)]各セルには、各CEPにおけるブランドの「AIの推薦シェア/人の想起シェア」を記載

 人の想起でCEP首位を取ったのは2ブランド(スターバックス、コメダ珈琲店)でした。一方で、AIの推薦では4ブランド(コメダ珈琲店、スターバックス、ドトールコーヒー、タリーズコーヒー)が首位を分け合っています。

  • AIの推薦では、人の想起と比べてコメダ珈琲店がCEP首位をより多く獲得している。
  • CEPごとに推薦されるブランドは多様で、「本格的なコーヒーを飲みたい時」はタリーズコーヒー、「外出時のスキマ時間をつぶしたい時」「手軽に小腹を満たしたい時」はドトールコーヒーが推薦される。
  • 乖離が最も大きかったのは「スターバックス」×「お洒落な空間で気分を上げたい時」で、人の想起よりAIの推薦シェアが高く出た。逆に「季節を感じるメニューを楽しみたい時」は、人の想起よりAIの推薦シェアが低い。同じブランドでも、CEPによってAIでの出方が正反対になる。
  • 人の想起は一定獲得していながら、ほとんどのCEPでAIにほぼ推薦されないブランドも見られた。

【歯磨き粉ブランド調査結果】「人の想起」「AIの推薦」の乖離がさらに大きく

 同様のリサーチを歯磨き粉10ブランド・20CEPでも実施しました。今回も同様に各セルは「AIの推薦シェア/人の想起シェア」の順に並べています。

【クリックで拡大】[図1|カフェ・20 CEP × 10ブランドの差分マップ(suswork ×PromptCensus)]各セルには、各CEPにおけるブランドの「AIの推薦シェア/人の想起シェア」を記載
【クリックで拡大】[図2|歯磨き粉・20CEP × 10ブランドの差分マップ(suswork×PromptCensus)]各セルには、各CEPにおけるブランドの「AIの推薦シェア/人の想起シェア」を記載
※歯磨き粉のCEP17・20は推薦言及が20件未満のため参考値とし、最大乖離の集計から除外

 結論から言えば、人の想起とAIの推薦の乖離は、カフェと同様に見て取れます。具体的には、CEPごとの乖離幅は非常に大きく、ばらつきの目立つ結果でした。

  • 全体の70%のCEPで首位ブランドが入れ替わった。人の想起では7ブランド(クリアクリーン、クリニカ、NONIO、G・U・M、Ora2、シュミテクト、生葉)が首位を分け合うのに対し、AIの推薦では5ブランド(クリニカ、システマ、NONIO、Ora2、シュミテクト)に絞られる。
  • 乖離が最も大きかったのは「システマ」×「加齢で弱った歯茎を健康に保ちたい時」で、人の想起シェア約11%に対しAIの推薦シェアは約74%に達した。システマは「将来のために歯周病を徹底予防したい時」「歯磨き中の出血をみて不安を感じた時」などでも、AIの推薦シェアが人の想起シェアを大きく上回る。
  • 「クリニカ」も「磨き残しのザラつきをツルツルにしたい時」「自宅で手軽にホワイトニングしたい時」「疲れた夜でも短時間で完璧に磨きたい時」などで、AIの推薦シェアが人の想起シェアを大きく上回った。

 最後に、カフェと同様、歯磨き粉でも、人の想起は一定獲得しているにもかかわらず、ほとんどのCEPでAIにほぼ推薦されないブランドが見られました。

 2つの調査を横断して見られたのは、カフェと歯磨き粉では人の想起とAIの推薦においてシェアの収束の方向が逆だったということです。CEPごとの首位ブランドについて、カフェは人の想起2ブランド→AIの推薦4ブランドと分散し、歯磨き粉は7ブランド→5ブランドと収束しています。AIの推薦がブランドの規模ではなく「CEPに対する言語化の具体性」に反応した結果、カテゴリーの構造によって出方が変わったと考えることができます。

次のページ
なぜ「人の想起」と「AIの推薦」に乖離が?AI時代に求められる両輪戦略

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この記事の著者

田岡 凌(タオカ リョウ)

suswork株式会社 代表取締役

京都大学卒業後、ネスレ社にてネスカフェ、ミロのブランド担当。外資系ブランドマーケティング責任者を経て、マーケティングスタートアップ CMOに。現在、suswork株式会社 代表取締役として、大手企業を中心に約30社の事業戦略、カテゴリー戦略を支援。著書「カテゴリー戦略...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2026/09/25 08:30 https://markezine.jp/article/detail/77651

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